第二百二十五話
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第二百二十五話 エムエスエックス
エムエスエックス、アルファベットでMSXと書かれるそのパソコンのゲームをしてみてだった、小田切君は言った。
「画面がかなり」
「拙いな」
「はい、ファミコンよりもです」
博士に語った。
「そうですね」
「そうじゃな」
「テープのゲームもあって」
「昔はそれのゲームもあったのじゃよ」
「カセットテープのですか」
「パソコンではな」
エムエスエックスに限らずというのだ。
「あったのじゃ」
「ええと、昔はディスクでしたね」
「CDでなくな」
「それでテープもですか」
「あってな」
そうであってというのだ。
「エムエスエックスはロムのソフトが多いが」
「テープもあったんですね」
「そうじゃ」
まさにというのだ。
「これがな」
「そうだったんですね」
「それでじゃ」
博士はさらに話した。
「画面はな」
「この通り拙いですね」
「そしてゲーム内容もな」
「単純ですね」
小田切君はピポルスというゲームをプレイしつつ応えた。
「これは」
「そうじゃな、しかし面白いであろう」
「はい」
これも素直な感想だった。
「これがまた」
「単純と言えば単純であるが」
「それでもです」
「面白いな」
「画面も技術も拙くて」
そうであってというのだ。
「ゲーム内容も単純ですが」
「面白いであろう」
「かなり」
「エムエスエックスのゲームもなのじゃ」
「情熱があったんですね」
「限られた技術の中でな」
「昭和のですね、けれど」
小田切君は二十世紀の技術を想像して話した。
「面白いです」
「そこに情熱があってな」
「面白いものを作ろうっていう」
それがあってとだ、小田切君はプレイしていった。そしてテープのゲームもしていくのだった。
第二百二十五話 完
2024・12・5
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