第五話 海にグラウンドにその十四
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「もうな」
「そうだよな」
「俺の親父は最低だと思ってたけれどな」
「俺もだよ」
「負けてねえって凄いな」
「全くだな」
「待て、お前父をそんな目で見ているのか」
玄馬は人間の姿になって息子に抗議した。
「それでも息子か」
「うるせえ、実際にこれまで何やってきたんだ」
らんまはその玄馬に言い返した。
「食いものが少ねえといつも手前が食ってただろ」
「それの何処が悪い」
「悪いに決まってるだろ」
「父なら息子に譲れ」
「誰が譲るかよ」
「何かお父さんに困ってる人多いわね」
桜が見たところそうだった。
「不思議なことね、考えてみれば」
「確かにね」
鳳もそれはと頷いた。
「それも酷さのレベルがね」
「あんまりよね」
「どう見てもね」
「竜之介さんのお父さんもだし」
「らんまやりんねのお父さんだってね」
「九能さん達のお父さんも」
「うちのお父さんはまだましなのよね」
なびきは腕を組んで述べた。
「はっきり言ってね」
「そうよね」
かすみもそれはと頷いた。
「私達のお父さんはね」
「らんま君のお父さん達と比べたらね」
「本当にね」
「そういえば僕もだ」
面堂もだった。
「何かと困らされている」
「うちもっちゃ」
ラムもだった。
「父ちゃんあれで困ったところが多いっちゃ」
「何でこんなに困ったお父さん多いのかな」
五代も話を聞いて思った。
「僕達の中には」
「不思議だな、俺はまだましか」
犬夜叉は自分のことを思って述べた。
「まだな」
「そうよ、まだましよ」
珊瑚が言って来た。
「今見ている人達と比べればね」
「ああ、遥かにましだな」
「そうよね」
「本当にね」
「何かな」
テンも一部始終を見てあたるに囁いた。
「お前の父ちゃん、あと母ちゃんもな」
「出来ているな」
「そういえばお前親御さんは大事にしてるな」
「俺も親不孝はせん」
あたるは腕を組んで言い切った。
「自分からはな」
「そやな」
「少なくとも親には困っていない」
他の面々とは違いというのだ。
「そのことは有り難い」
「全くやな」
「ったく、何でうちの親父は糞親父なんだ」
らんまは腕を組んで怒った顔で言った、その父親と喧嘩をして引き分けとなってボロボロになったうえでの言葉だ。
「それで他にも多いって何なんだよ」
「縁切りてえな」
竜之介は本音を言った。
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