第三章
[8]前話
「君人柄が好きになってだよ」
「周りにいてくれて」
「助けるんだよ、それでだよ」
そうであるからだというのだ。
「君は幸せになれるんだよ」
「そうですか」
「だからね」
それでというのだ。
「家庭でもね」
「幸せですか」
「奥さんもお子さん達もだね」
家族もというのだ。
「君を慕って大事にしてくれるね」
「はい」
久保田はまさにと答えた。
「そうしてくれています」
「それは君みたいないい人はいないからだよ」
だからだというのだ。
「家庭でもね」
「そうなってくれていますか」
「そうだよ」
微笑んでの言葉だった。
「君ならだよ」
「そうですか」
「むしろそうならないとおかしい」
上司はこうも言った。
「君みたいな人が幸せにならないなら」
「おかしいですか」
「そうだよ、だからね」
それでというのだ。
「君が幸せで私も嬉しいよ」
「僕が」
「いい人は周りに感謝されていざという時は助けてもらって」
そうしてというのだ。
「そのうえでね」
「幸せになるんですね」
「周りにいい人も多くてね」
「その人達がいつも周りに沢山いてくれて」
「幸せでないと」
そうでなければというのだ。
「駄目だよ、じゃあこれからも」
「幸せにですか」
「なるよ、君みたいないい人はね」
久保田に笑顔で話した、そしてだった。
上司を笑顔で誠意を以て送った、すると上司は定年し再就職してからも彼の為に何かと動く様になった、そうした人が多く。
久保田は幸せに生きられた、長生きし多くの知人や友人、家族それも多くの曾孫達に見送られて世を去ったがその時に本当に幸せだったと言った、そして微笑んで大往生を迎えたのだった。
情は人の為ならず 完
2025・2・22
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