第52話 共闘
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風呂がないのが残念ですが、贅沢は言えないです。
「劉正礼様、少々お話したいことがあるのですがよろしいでしょうか?」
私達が繕いで談笑をしていると村長が真剣な顔で私に声をかけてきました。
「構わない。何です?」
私は快く返事をしました。
麗羽と揚羽、凪達も談笑を止め長老の話を聞くことにしました。
鈴々は麗羽の膝枕で寝ています。
「お前達、入って来なさい」
長老は家の入り口の方向に声を掛けると何人かの村人がぞろぞろと入ってきました。
入って来た村人は十数人です。
その中には昼間会った趙雲、夏侯蘭もいました。
気になったのが趙雲を大人びさせた感じの女性です。
趙雲の母親でしょうか?
この三人以外は大したことはないと思います。
一般的な村人です。
しかし、どういうことでしょうか。
私を脅迫する気でしょうか?
それはないと思います。
趙雲がそんな真似をするとは思いません。
彼らの行動がわかりません。
「劉正礼様、お願いがございます。我らにお力をお貸し願えないでしょうか?」
長老は私にいきなり平伏してきました。
「頭を上げてもらえないか?力を貸せと言われても内容を聞かなければどうしようもない」
私は長老に頭を上げるように言いました。
「実はこの村は賊の襲撃に悩まされています。先日、劉正礼様が皆殺しにした山賊もその悩みの一つでした」
長老は口を開き私に山賊の殲滅を願い出てきました。
彼に大まかな説明を受けました。
今日、私が殲滅した山賊はこの村を襲う賊の一つで、あと2つの山賊がいるとのことです。
賊の規模は300、1500の順です。
後の方の賊は随分と大所帯です。
そんな大所帯がこの村を襲うとはおかしな話です。
この村の住人の数はどう見積もっても600くらいでしょう。
彼らの腹を満たすには少々少ないと思います。
どこかの大守の軍に駆逐され逃げ延びて、この村周辺に住みついたというところでしょう。
「劉正礼様、お引き受け願えますか?私達はもう劉正礼様だけが頼みなのです。これまでは何とか撃退してきましたが、このままでは何れこの村は山賊達の餌食になります」
村長は私に再び必死な形相で懇願してきました。
「わかった。引き受けよう。・・・・・・困っているのであれば、もっと早く言って欲しかった」
私は村長の手を取り言いました。
この村に残って正解でした。
山賊は総勢1800人です。
私一人でも十分な数です。
「あ、ありがとうございます。劉正礼様、本当に感謝申し上げます」
「顔を上げて。困っている者を助けるのは力を持つ者
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