暁 〜小説投稿サイト〜
拝啓、あしながおじさん。 〜令和日本のジュディ・アボットより〜
第3章 高校3年生
夏休み、ワーカーホリック
[7/7]

[8]前話 [9] 最初
でよ」って言ってくれたんです。つまり、埼玉の彼女の実家に、ってこと。この夏のわたしはハッキリ言ってワーカーホリック、つまり働きすぎだから、ウチで息抜きしなよ、って。
 わたし、行っちゃダメですか? まだ自分の意思で決めちゃダメなの? ううん、そんなことないはず! めいっぱい働いたし、残りの夏休みくらいはさやかちゃんといっぱい遊びたい。で、ぶっちゃけ純也さんとの約束をドタキャンしてやりたいんです。
 わたしはあなたの思い通りになんか動かないんだって、彼に思い知らせてやらないと。おじさまも同じです。
 とにかく、わたしはバイトが終わり次第埼玉へGo!!       かしこ

八月十日       ワーカーホリック愛美』

****


 ――それから十日ほど後。無事に愛美の家庭教師のアルバイトは終了した。

「愛美先生、一ヶ月間お疲れさま。これ、謝礼ね」

「わぁ……、ありがとうございます!」

 秦野夫人からバイト代の封筒を受け取った愛美は、失礼だとは思いつつ中身を確認した。

「……はい、確かに十万円受け取りました。でも、ホントにいいんですか? こんなに頂いちゃって。わたし、この半分でも充分ですけど」

「いいのよ。娘二人を勉強する気にさせてくれたあなたには、本当に感謝してるんだから。大変だったでしょう? だからこちらとしては、もっと増やしてあげたいくらいよ」
[8]前話 [9] 最初


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ