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ドリトル先生の長崎での出会い
第九幕その十

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「それどころか地獄だったよ」
「そんなところに送るって詐欺じゃないの?」
 ガブガブは本気で思いました。
「それもかなり悪質な」
「そんなところに送って大勢の人の人生を滅茶苦茶にした責任あるよね」
「ない筈ないわ」
 チープサイドの家族も怒っています。
「日本の戦争責任言うより」
「やってもいないことまで嘘吐いて攻撃してね」
「若しそんなことをしたら」
 ダブダブも怒って言います。
「一生、全財産賭けて償うべきでしょ」
「大勢の人を生き地獄に送って誰も帰っていないから」
 それこそと言うジップでした。
「何としても責任を取らないとね」
「そんなこともしないで」
 それでというのでした、ポリネシアにしても。
「人のやっていないことまで嘘吐いて攻撃するなんてね」
「本当におかしいよ、だから僕はそんなことは言わないよ」
 絶対にというのです。
「そんな人達みたいにはなりたくないからね」
「全くだね」
「もう人間ですらないよ」
「日本の戦争のことは嘘吐いてまで攻撃して」
「帰国事業のことは責任取らないなんて」
「本当にあの事業で大勢の人があの国に渡ってね」
 北朝鮮にというのです。
「一人もだよ」
「帰ってきていないね」
「そしてとんでもない目に遭ったね」
「あの国で」
「人権も自由もなくてね」
 北朝鮮にはというのです。
「食べものもなくて弾圧と言論統制ばかりで」
「まさにこの世の地獄だね」
「収容所に行けば暴力もあるし」
「しかも何でもないことで捕まるし」
「密告は横行しているし」
「そんな国に入ったら」
 それこそというのです。
「地獄だよ、その地獄に送った責任はあるよ」
「間違いなくね」
「そうだよね」
「その責任があるね」
「この事業では関わった人は誰も責任を取っていないんだ」
 先生はこの事実を指摘しました。
「戦争だけじゃなくて何かあれば誰かの責任を言うけれど」
「自分達はそうだね」
「責任を取らないね」
「何があっても」
「そうするのよね」
「そうだよ、本当に酷いことだよ」 
 先生も怒っています、心から。
「だからね」
「それでだよね」
「先生はそうした人達も見てだね」
「その人がやっていないことは言わないね」
「反省しなさいとか後悔しなさいとか」
「間違っても」
「そうしているよ、そして帰国事業に関わった人達は」
 その人達はといいますと。
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