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野良の白い雄猫が
第二章

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「フェタといいますね、あの子とです」
「家族になりたいのですね」
「はい」
 はっきりとした声で答えた。
「そうなりたいです」
「そう言ってくれますか」
「あの悲し気な目を見て」
 そうしてというのだ。
「是非幸せにしたくなりました」
「そう言って頂けるなら」
 マーチンはすぐに彼女と細かく話した、そして何かと手続きもしてだった。フェタを家族に迎えてもらったが。
 後日マジソンの家を訪問してだ、フェタを見て笑顔になった。
「幸せですね」
「わかりますか」
「はい、先住の子達とも仲良しですね」
「ご覧の通りです」
「ニャア」
「ナア」
 見ればだ、フェタは今は先住猫のトムという黒と白の雄猫と一緒に窓の外を見ていた、外は庭で小鳥や栗鼠がいるが一緒に見ている。マジソンはその状況を見つつ話した。
「このメーンでも自然豊かな場所ですが」
「ああしてですね」
「よくトムと一緒に外を見て」
 そうしてというのだ。
「生きものを見て楽しんでいます」
「そうしていますね」
「そして」 
 見ればだ、窓のところに。
 今度は黒と白の中型犬が来た、その犬ともだ。
「ウニャア」
「ワオン」
「ダリア、女の子ですが」
「ワンちゃんとも仲がいいですね」
「家族の誰とも」
「元々いい子なので」
「そうなっています」
 マジソンはにこりと笑って話した。
「ゴルフ場で働いている主人とも大学生の娘とも」
「仲よしで」
「皆と幸せになっています」
「嬉しいです、彼が可愛がっていた子猫も」
 マーチンは猫カフェでの話もした。
「幸せでして」
「そうなのですね」
「はい、それで」
 そうなっていてというのだ。
「この子もそうなってくれまして」
「マーチンさんも嬉しいですか」
「はい、これからもです」
「幸せにしていきます」
「では我々も一匹でも多く」
「そうした子を増やしていきますね」
「そうしていきます」
 マジソンに約束した、そしてフェタのところに来て彼の頭を撫でると彼は嬉しそうに喉を鳴らした。それを見て笑顔になってだ。
 マーチンは店に帰った、そして若いスタッフに話すと彼女も笑顔になった。そのうえでより多くの猫を幸せにしようと誓い合ったのだった。


野良の白い雄猫が   完


                     2025・2・18
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