第二章
[8]前話
「思いも寄らぬですね」
「そうですよね」
「いや、これもです」
驚いた顔でさらに言った。
「縁ですね」
「全くですね」
斎藤は笑って応えた。
「スーパーじゃ俺がお客さんで」
「こっちじゃ僕がですね」
「そうですね、しかしです」
「しかし?」
「働いてますと」
それならというのだ。
「こうしたことはありますね」
「そうですね」
遠藤も確かにと頷いた。
「言われてみると」
「はい、それで何をお探しでしょうか」
「パソコンのマウスですが」
「ああ、それですか」
「何処にありますか?」
「こっちです」
斎藤は店員として真面目に応対した、そして彼をマウスがあるコーナーに案内した。そうしてだった。
家族もそれぞれ買いたいものを買って家に帰った、そして遠藤は次の日もスーパーで働いたのだが。
夜に斎藤が来てだ、こう言われた。
「昨日はどうも」
「こちらこそです」
「それでまたです」
「はい、来店してですね」
「何か買って下さい」
「そうさせてもらいます」
「こっちも買うんで」
こう話してだった。
斎藤はこの日も特価のものを買って帰った、そうして遠藤はまた彼が働いているホームセンターに行くのだった。
お客さんと店員さんが入れ替わって 完
2025・2・16
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