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「ウン ウチもヤッタァーって思った」
「・・・ 花梨 あのスマッシュ 入ったん?」
「・・・すごかった 山手丘の寒川千草の差し出したラケットもかすりもせんとボールは台の上を転がって行った その時 ウチ等は 頂点に立ったんやー 水澄は2冠なんやでー あの後、すごい拍手に歓声と・・・悲鳴がして・・・」
「わぁー やったぁー」と、私は花梨と抱き合って泣いていた。
「水澄! 水澄ちゃん 記憶 戻ったのねー 今 先生呼んでくるね」と、お母さんは慌てて出て行った。そして、先生を連れて戻って来て、私の眼の動きを確認して、手足のしびれとか無いのかを聞いた後
「香月さんは どうして ここに入院しているのかわかるかい?」
「ええ 全中の決勝戦で ここに居る相棒と一緒に闘っていて スマッシュを決めようと跳んだ時 激痛がして眼の前が真っ暗になって そのまま・・・」
「そうか 優勝したこと 理解出来たのかなー?」
「うん 花梨と・・・中学の頂点だよ」
「ふふっ 二人の絆が蘇らせてくれたのかなー 一過性全健忘、TGAだったのでしょう お母さん もう そっちの方は大丈夫ですよ 後は 膝のリハビリに専念していただければ」
「よかったわー 花梨ちゃん ありがとう」
「いえ ウチは 水澄は相棒ですからー 早く 元気になって・・・一緒に・・・」
そして、夕方になって、監督と仲間達がそろってやってきた。花梨も一度帰って、また 来てくれていたのだ。
「水澄 良かったわね お母様から連絡いただいてー 私 涙が出たわ」
「へぇー 監督でも 泣くことあるんだー」
「そりゃーそうよ 私だって 人の子なんですからね!」
「水澄 ウチ 足捻ってしまって、水澄に余計に負担掛けてしまって 責任感じてたんよー ごめんなー」
「そんなことないよ 私 自分で無理してしまったんや 若葉はキャプテンとしてプレッシャーもあっただろうし 若葉のお陰でみんながまとまったし 感謝してるよ」
しばらくして、校長先生も顔を出してくれて
「いゃー 回復に向かっているって聞いてナ ちょっと、顔だけ見さしてもらうつもりでー 香月さん 君の活躍は素晴らしかったよ! ここに居るみんなもだが 特に、去年に続いての 岩場さんとの試合 興奮したよー 岩場さんと香月さんが2年続けての女王なんて素晴らしい 我が校の誇りだよ ありがとう ゆっくり休んで 学校に出て来て下さい 待ってます ただ 無理のない範囲でな」と、女の子のとこに長居は無用だからと言って帰って行った。
「勝手なこと言ってるわー 私には、部員の体調も考えないで無理させすぎたんじゃぁなのか とか チクチクと嫌味みたいなこと言ってたくせにー」と、監督はぶつぶつ言っていたが
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