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中は真っ白になって、眼の前は真っ暗になってきて、意識も無く、台の下にゆっくりと倒れ込んでいったのだ。
遠くで花梨が「ごめん ウチが跳べぇーってゆうたからー」とか聞こえて・・・救急車の音も聞こえていたようなー
私が、意識を取り戻したのは、車の中だった。状況がわからなかったのだ。頭は誰かの膝の上なのだろう。そして、私の手は握られている。左足は・・・感覚がないのだ。眼で辺りを探るようなしぐさに
「気がついたようね 水澄」 監督の声だ。私が起き上がろうとすると
「そのまま 寝ていなさい 今 水澄のお父様の運転で・・・途中で救急車に乗り継ぐのよ」
「えっ 私 どうしたんですか?」
「あのね さっき 試合の時 水澄は倒れて 救急車で運ばれて、病院で診てもらったら、前十字靭帯 断裂してるって だから、これから大阪の病院で手術してもらうことになってるのよ 今 そこに行く 途中なの」
「靭帯断裂・・・ 監督 私 今 左足の感覚無いんですけど・・・ 歩けなくなるの?」
「今は痛み止めが効いているんだと思う それに、手術すれば歩けなくなるなんてことないわよ 安心しなさい」
その後、途中で救急車に乗り換えて、病院に着いて、早速、MRIでの検査が行われて、1時間後には手術室に運ばれた。その前には「どうする? 左足だけか?」「いや それは酷だろう 女の子だからな 全身麻酔でいこう」「じゃぁ それで保護者の同意書をもらおう」とか聞こえていたのだ。
その後、私が目覚めると病室で寝ていて、お母さんが私を覗き込んでいるのがわかった。
「水澄ちゃん 目覚めた ちゃんと 手術終わったわよ 元気でよかったぁー」と、抱きしめてくれた。
「お母さん 私 左足 ちゃんと付いてるの? 感覚が・・・」
「付いてるわよー まだ 麻酔がね・・・」
「なぁ 歩けるようになるんだよね」
「ええ 2週間後位からリハビリをしなきゃいけないらしいけど・・・ちゃんと歩けますって あぁー さっき 監督さん 帰ったわよ 指導不足で申し訳ありませんって しきりに謝っていたけどー あの人のせいじゃぁないもんねー なんとも 返せなかったわ」
「そーなんだ 監督 付き添いしてくれてたんだー そうかー 練習中だったんだものねー」
「えっ 水澄ちゃん・・・ まさかー ねえ 自分の名前言える?」
「香月水澄」
「お母さんは?」
「う〜ん 石田ゆりこ」
「・・・ふざけないでよ! ちゃんと」
「ふふっ 香月民子 変なのぉー」
「ばか! 心配させないでよー!」
「ねぇ 私 パンツ ちゃんと穿いている? なんか ごわごわでスカスカする」
「ああ さっきね 切り取って ランニングパンツに着替えさせ
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