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自分が考えたパン
第二章

[8]前話
 同窓会でだ、彼は大学時代、八条大学の同級生で京都で働いている潮崎幹治がたまたま職場に来て自動車を買いたいと言ってきたが。
 彼の今の仕事を見てだ、こう言った。
「お前八条パンだったか」
「ああ、京都支社でな」
 潮崎は笑って話した、黒髪をセットしていて色黒で長方形の顔で口が大きい。大柄で筋肉質である。
「開発やってるよ」
「開発か」
「それで京都限定のパンだって作ってるよ」
「そうなんだな」
「この前も新商品考えてな」
 それでというのだ。
「売り出したよ」
「まさか」 
 ここまで聞いてだ、彼は言った。
「そのパンずんだパンか」
「ああ、そうだよ」
 潮崎は笑って答えた。
「東北だけれどな、ずんだは」
「伊達政宗さんに縁があったな」
「ああ、それでな」
 そうであってというのだ。
「京都に縁もあるって言えばな」
「政宗さん京都にいた時もあったしな」
「仙台の方に出張に行ったらずんだ美味くてな」
「パンにしてみようって思ったんだな」
「それで開発してみたよ」
「成程な、実は俺そのパン食ってな」
 伊東は潮崎に笑って話した。
「美味くてな」
「それでか」
「時々食ってるよ、そのパンをお前が開発したなんてな」
「思わなかったか」
「ああ」 
 まさにというのだ。
「本当にな」
「そうだったんだな」
「けれどそれも縁だな、これからもな」
「ずんだパン食うか」
「そうするな、じゃあ今からな」
「ああ、車の話しような」
「それじゃあな」
 笑顔で話してそうしてだった。
 二人は今度は潮崎の買う自動車の話をした、その話は順調に進み。
 彼が車を買ってから伊東はまたずんだパンを食べた、そのパンは実に美味かった。


自分が考えたパン   完


                  2025・2・15
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