第三章
[8]前話
「いいですね」
「うん、僕も植毛したけれどね」
「剃ってですよ」
そしてというのだ。
「鬘を被れば」
「皆そうしたらね」
「いいですよね」
「そうだね」
部下に笑って話した。
「それで」
「日本もそうすればいいですね」
今のというのだ。
「そうですよね」
「そうだね、そうしたらね」
「もう薄毛とか何とか」
「気にしなくていいよ」
「色々髪形アレンジできますし」
「いいね」
「全くだね」
職場でこうした話をした、そしてだ。
勝也は家で家族にこの話をするとだ、妻も娘も言った。
「いいわね」
「そうよね」
「そうしたらね」
「問題ないわね」
「髪の毛がどうでもね」
「うん、今の日本もそうなれば」
勝也は妻と娘にさらに言った。
「いいかもね」
「そうしたら自由な髪形に出来るし」
「鬘被ったらね」
「いいことよ」
「今の日本でもやったらどうかしら」
「そうだね。そうなれば」
勝也はさらに言った。
「嬉しいよ、けれど今の日本はそうでないし」
「お父さん植毛してね」
「問題は解決したし」
「それでいいよ、ただ植毛したら」
こちらのことも話した。
「お金かかったね」
「それは仕方ないわね」
「何でもお金かかるから」
「それを覚悟でやったし」
植毛をというのだ。
「いいよ、けれどまた抜けたら」
「その時はどうするの?」
「また薄くなったら」
「もういいよ、それでね」
家族に笑顔で言った、そうしてだった。
髪の毛を話を終えて夕食を楽しんだ、この日はもう髪の毛派の話はしなかった。一家の団欒の時を楽しんだのだった。
ウィッグの力 完
2025・2・15
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