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仮面ライダータオ
破:守れ、未来の希望!
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 モールイマジンの襲撃から約一時間後。
山の麓にて待機していた大型車両型の移動基地・Gポーターにて尊は雨谷を連れて戻ってきた。
車内に入ると設備が整えられた内部にて、一人の女性が待っていた。

「お帰りなさい、尊さん」

「おぉ、有瀬。サンキューな」

出迎えてくれたのは腰まで伸ばした山吹色の長髪と黄金色の瞳が特徴的な眼鏡をかけた女性。
彼女――『有瀬愛依(ありせ・めい)』は笑顔で尊達を迎えると、数人分のココアを差し出した。
雨谷は受け取ったココアの入ったマグカップを手にすると、グイっと飲み始める。

「んぐっ、んぐっ……はぁ〜、美味しい」

「おいおい、そんなに急いで飲むと咳き込むぞ?」

「ああ、すいません。なにせあんな目に遭ったんです。例えココア一つでも普段のありがたみをしみじみとかんじてしまって……ぐすっ」

美味しそうにココアを飲み、その温かさに涙ぐむ雨谷。
当たり前のことに感動している彼に尊は呆れた表情で頬を指でかいていた。

「だからって泣くことはないだろ……」

「いやいや、怪人に襲われた後に助かり、平穏のありがたみを身に染みて泣くってこともありますよ」

「そういうものなんか……って!?」

愛依でも雨谷でもない第三者の声を耳にして尊は振り向くと、そこにいたのは先程雨谷を助けた少年・龍李の姿があった。
龍李は愛依からもらったであろうマグカップに入ったココアを啜り、甘さと温かさを堪能していた。

「いやぁ、当たり前なこのおいしさが美味いんですよね」

「おまっ、ついてきてたのか?」

「当然ですよ。不動先輩を手伝うことが今回のオレのするべきことなんですから!」

驚いてる尊に対して龍李は自信満々にそう言い切った。
そもそもこの少年は一体何者なのか、そう思った尊は龍李に訊ねはじめる。

「おい、改めて聞くがお前は誰なんだ? 助けられたのはありがたいけども」

「押忍! 自己紹介します! オレの名前は小桜龍李! この度ガーディアンライダーズに協力者として尊先輩の応援にやってきました」

「応援? 年が若いのは気になるが、それはまあいいとして……」

元気はつらつとした礼儀正しい態度で挨拶をされて尊は度肝を抜かれる。
自分と同じ"ライダー"と名乗ってはおり、年はどうみても自分よりは若い。
とはいっても、実力と適正さえあれば20歳未満の若者でも変身できれば"仮面ライダー"としてなれるため、年が若いことに関してはさして問題ではないのだが。
問い詰めるつもりが勢いを削がれた尊だが、助け舟を出すように愛依が切り出した。

「今回の怪人が何を目的か調べるために、情報を整理しましょうか」

「押忍!お願いします!有瀬先輩!」

「って、お前が仕切るのか
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