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不遇水魔法使いの禁忌術式(暁バージョン)
番外編1
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より重く流動する属性ね」

生命か…母なる海とか言うし人体の水分量とか考えるとそういう感じなのか。水は下へと流れるもので受け入れる…包摂するっていうのは水に溶かされるっていうことか?

「…そういう性質に関してはあまり気にしなくてもいいわよ」

ううん…どういうことだ?と俺は唸っていたのかそれを見たサーシャが止める。

「いや、折角サーシャの属性だし知っておきたいなって思ってな」

俺がそういうとサーシャはほんの少し嬉しそうな呆れたような表情になる。

「……まあ水の確保とかそういう面で見ると良い属性ではあるけど…戦いにおいては他の属性が使えるのであれば別に伸ばす必要はないわ」

『水』で他の属性と同じ結果は出せなくはないらしいが複雑で手間のかかる術式を組むより他の属性で簡単な術式を使った方がいいらしい。

「他の属性と比べて突出した利点が少ない属性なの」
「……ん、そっか」

 俺はサーシャの魔法を覚えたいという気持ちもあるがサーシャが言うことも正しいし一緒に居るのだからサーシャじゃ出来ないことを俺は成さなきゃならない。残念ではあるけど水属性に関してはどういう魔法が存在するのかなどを抑えるぐらいにしておこう。

(俺はサーシャを守るために戦わなきゃならない…まあちょっとお揃いの魔法っていうのにちょっと惹かれてたけど)

(……私のために戦ってくれる契約は結ばれている…でももし私に出来るただ一つは水魔法なのに…それが全て出来るようになったら私は…)

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・禁忌術式

 魔法の授業のようなモノを結構聴いて時間もだいぶ過ぎた。属性に対する理解、術式を組む時のテンプレートや方向性や特質の付与などの方法。色々とざっくりと聴いて頭に入れた。サーシャのくれた補助輪が俺の中にあるうちに即興で使えるようにして行けるように頭の中で思考錯誤を繰り返す。そんなことをしている中でお互いが話すことややることが途切れた瞬間ができた。

「……もしよければ…魔法の授業のついでに旅の目的の『禁忌術式』について聴いてもいいか?」

 そこで俺は思わず質問をしてしまった。サーシャの旅の目的だし気にはなってはいた。魔法についての話からなら尋ねてもおかしくはないだろう。…顔色を伺いすぎだと自分でも思うが魔法に関しては何の話題が地雷か把握しきれていないからある程度は慎重であるべきだろう。

 それでもここで踏み込まないと今後聴く機会もなくなるかもしれないし、自分の中で俺はサーシャの事情より、そのための行動よりただ自分の感情を優先して相手の心を蔑ろしてしまいかねないと頭に僅かによぎった瞬間には動いていた。

俺が尋ねてしまったからかサーシャはし
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