前編:とある世界の話
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見た。
どちらも整った顔立ちをしており、美男美女といえるだろう。
少年を助け出した青年達は自らの素性を明かすことにした。
「私はツバキ。こっちの人は……」
「俺はハルマだ。よろしく、少年……えーっと」
「えっと……ジャガイモ、みんなからあだ名で呼ばれている」
少年――『ジャガイモ』が出会ったのは、謎の二人組。
青年――『ハルマ』と女性――『ツバキ』。
彼らとの出会いが少年、そしてこの世界の行く末を変えた。
〜〜〜〜
場所は森を抜けてとある町にたどり着いたハルマとツバキ。
案内してくれたジャガイモ少年によると、なんも変哲もない小さな町らしい。
しいて言うなら、最近『人を攫う怪物』が出没しているそうだ。
最初は若者の戯言かと思われいたが、次第に増える失踪者と多数の目撃情報によって信じ終えざるなかった。
町に入ると、そこにはジャガイモ少年の仲間の少年達がいた。
「ジャガイモ! お前どこ行っていたんだ!?」
「ごめんなさい、姉ちゃんたちを探しに行ってた」
「バカ野郎! お前まで化け物に捕まったらどうするつもりだったんだ!?」
ジャガイモ少年の安否を確かめに群がる少年たち。
中には無事だった事に泣き出す子までいた……それだけ彼が慕われている証拠なんだろう。
そんな中、仲間の一人がハルマ達の存在に気づき、訪ねてきた。
「えっと、アンタたちは?」
「ああ、ちょっと困っていたところを助けたものだ」
「ねぇ、もしよかったら怪物の話を聞かせてもらってもいいかな? 助けになりたいの」
ジャガイモ少年を助けたという事実を聞いた仲間たちは顔を見合わせると、互いに頷いて二人をとある場所へと招いた。
それはジャガイモ少年の実家である民家であり、表札には『小野寺』と書かれていた。
二人は居間に案内され、ちゃぶ台に置かれた湯飲み茶碗に入ったお茶を口にしながらジャガイモ少年の話を伺う事にした。
「で、さっきジャガイモ君から聞いた話だけど、怪物の話、詳しく聞かせてもらっていいかな」
「ああ……事の発端は、一ヵ月前も前だ。変な黒い服装の集団を率いた怪物達が俺達の町や周辺の地域に出回って、人々を攫っているんだ!」
「そいつはまあ、大規模なことだな。治安組織……警察とかはどうした?」
「警察も動いてくれたけど、怪人達には太刀打ちできなかった」
ツバキとハルマが尋ねるとジャガイモ少年をはじめとした少年たちは苦痛の表情を浮かべる。
それほど悔しい思いをしていると二人には伝わると、仲間の一人がちゃぶ台に拳をぶつける。
「畜生ッ……なんなんだよあいつら、大ショッカーとか名乗っていやがったが!」
【大ショッカー】……その言葉を口にした瞬間、二人の顔色
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