第13章
13-1
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、香は私の弱点も知っているで、苦戦していて第1ゲームも第2ゲームもディユースになっていたが、右に左に長いの短いスマッシュで対応していて、最後は短くて横に逃げて行くスマッシュを連発して、3-0で何とか勝っていた。だけど、私の膝は痛さを益々感じたままだった。
花梨との決勝戦が始まって、最初から取ったり取られたりで、私は伸びるスマッシュで花梨のバックサイドを突いたり、フォアサイドに散らしていたのだけど、花梨も同じように返してきて、激しい打ち合いになっていて、第1ゲームから15-15になっていた。会場からも、大声援と拍手の嵐だった。その次、打ち合いの後 花梨はボールを幾分浮かして返してきた。あの時と同じだ。誘っていると瞬間感じて、私はステップして花梨のバックを狙うふりをしてフォアサイドに低い弾道で返して行ったのだ。だけど、ステップを降りた時、膝に激痛を感じていた。ボールは花梨のラケットの先をすり抜けていった。花梨は、その時 一瞬 微笑んだような気がした。そして、私のゲームポイントを迎えて、夢中でサーブを花梨の胸を目掛けて・・・花梨の返したボールはネットに引っ掛かってそのままだった。
第2ゲーム以降も激しい打ち合いで譲り合わず2-2のまま、最終ゲームまでもつれ込んで、ディユースになっていて、お互いマッチポイントまでいったのだけど、決着がつかずで18-18になっていた。私の膝も限界に近かったのだけど、私の放ったスマッシュは花梨のバックサイドの台の手前のほうで弾んで逃げて行く第1の魔球 花梨は予想していたのだろう 前とは違って、私のバックサイドに返してきた。花梨は私がフォアサイドに返すと考えていたのだろうけど、私は もう一度 花梨のバックサイドの台の縁ギリギリにバウンドの後イレギュラーバウンドするスマッシュを花梨の胸を目掛けて放った。もう左足でステップ出来ないので、右足だけで踏んばったのだ。花梨も身体が右のほうに動きかけていたので、逆を突かれた形になって対応出来なかった。私は、6度目のマッチポイントを迎えていた。もう、私は気力も体力もこれが最後のチャンスと思っていた。
打ち合いが続いた後、球が浮いた これが最後のチャンス 私は、気力を振り絞って、跳んで花梨のバックサイドの手前に叩きつけるように最後は渾身で捻って落としていったが、花梨も必死でカバーしてきて返してきた。私からは遠いフォアサイド側 だけど、私は全身で跳んで身体を伸ばして、下から思いっ切りラケットを振り上げてボールを擦って捻って、その後は台に突っ伏していた。もう ダメと思っていたが・・・ボールはバウンドした後 花梨が伸ばしたラケットの上をかすめて、ころころと転がっていたのだ。去年も同じような光景を見た・・・が 今年は私の放ったボールなのだ。
会場からは、わめくような歓声と拍手を聞き
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