十二話 夜の双翼(後編)
[3/3]
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
てしまう事例が多々見られた。相手方が同様の装備を装着していた場合非常に危険な現象である。正確にその現象が起こる収束率を調べ、相手のサーベルを防御できる出力で起動できるよう調整してほしい」
まあ、新機軸の兵器だ。ある程度のイレギュラーは発生する。
問題点を口にしたあと、マイクをイヴに向ける。
やや長くした髪をかき上げながら、イヴも寸評する。
「まず、こちらのファジーな要望に答え、GAT-X005ガンダムアルバトロスを組んで頂いた技術者に感謝を。メビウス・ゼロから頂いたガンバレルは、問題なく使用できています」
当然の話、ニュータイプ研究所みたいな研究所が無い以上、我々のようなイレギュラーや、この世界では『空間把握能力者』と呼ばれる特殊な感性な人間に適した兵器は本当に少ない。
サブ計画の運用兵器、しかも人を選ぶ武器を突貫工事で、モビルスーツにつけて頂いただけでも御の字である。
「メインウェポン、ガンバレル『アラクネ』は事前充電分の4本ビットに充電された2発分のエネルギーはトラブルなく射出完了……ですがフェイズシフトを維持しつつ再充電は全ビット一発分、計4発分を貯めるだけで5分、これでは運用が難しいため、外部バッテリー併用含め、対策願います」
彼女はあえて言わなかったが、充電中に護身用で持たされている両腰のビームサーベルを起動してしまえば、更に充電時間は伸びる。
なるほど、技術の開発と発展は一筋縄ではいかないとジョンは改めて痛感した。
ハルバートン少将の提唱する、基礎機体となるGAT-X100番代シリーズの完成に、少しは役に立つことを願うばかりである。
……録音と筆記のアプリを切った端末をイヴから返されながら、ジョンは改めて計画の達成を願った。
夜の双翼(後編)了
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ