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仮面ライダーネビュラス -Cosmos of the Fighter-
後編:そして正義の味方は現れた
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ハァァァァァッ」


炎を纏ったネビュラスの必殺キック『エレメンタルインパルス』が向かってきたトラッシュオーグマン達へ炸裂。
文字通り蹴散らされたトラッシュオーグマン達は廃棄物で出来上がったボディを破壊されながら倒れていく。
その姿を見たエレキュールは苦虫を噛み潰したような表情を浮かべ、同胞へ向かって叫んだ。

『撤退だ! 皆の者、撤退しろ!』

エレキュールの言われた通り、トラッシュオーグマンだったオーグマン達は空高く飛び上がって姿を消した。
全てのオーグマン達の気配が消えた後、エレキュールは自分達を退けたネビュラスへ眼光を飛ばす。

『仮面ライダーネビュラス、貴様の名前忘れんぞ……!!』

「どうぞお見知りおきを。でもまた俺の知り合いを狙うのなら容赦はしないよ」

何時射抜かれてもおかしくないような視線をネビュラスへ向け、エレキュールは雷の姿となってその場から去っていった。
ユース達を害する敵がいなくなった事を確認すると、ネビュラスはベルトを取り外して変身を解いた。
シデンはユース達の方へ駆け寄ると、膝をついて安否を確認する。

「大丈夫かい?」

「ああ……アンタが時間を稼いでくれたおかげで、幾分か傷が塞がった」

そう言いながらユースは抱えられていたティアから離れ、ふらつきながらも立ち上がる。
オーグマン達によって受けた負傷は幾分か塞がっており、流血は既になくなっていた。
普通なら致命傷だとおかしくないものだったが、今のユースはその様子は見られない。地球とは別の存在ゆえか、とにかく今は無事だと分かったシデンは彼らの事について訊ねようとする。

だが、それを遮るようにティアがユースへ抱き着いた事でシデンの口は止まった。

「ユース……!」

「なっ、ティア!?」

「嫌だよ、私を守るために傷つくのはやめて……傷つくアナタを見たくない」

「だが君を守るのが俺の役目だから仕方のない事であってだな?」

「それだったら私もユースと一緒に傷ついて守りたい。あなた一人だけ傷だらけになるのは嫌だ」

ティアはユースの胸元に顔を埋めながら必死に抱きしめる。
顔を真っ赤にしながらユースは引きはがそうとするも先程まで重傷を負っていたために上手く引きはがせない。
困った様子のユースの様子を見て、ポリポリと頭のかきながらシデンは呟いた。

「俺、お邪魔だったかな?」

「だっ……違うッッッ!!」

「そんなに否定しなくてもいいのに。君達の話は別の機会にしよう」

「待て、俺達から離れるなぁ!」

ニコリと笑いかけられたシデンに、ユースは今にも泣きそうなティアを受け止めつつ真っ赤な顏で怒号を上げた。
まるで普通の友達のようにさりげないからかう会話を繰り広げる。



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