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仮面ライダーネビュラス -Cosmos of the Fighter-
中編:綻ぶ日常、忍び寄る侵略
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たのですよ。かつてのあなたのように」
デイビスはシデンへと顔を向けてそう告げると、シデンは顎に指を当てて思い出すような仕草をする。
暫く考え込むような仕草をした後、目についたのはカウンター越しにやりとりをしているユースとティアの姿だった。
「1番テーブルのお客さんに運んでくれ」
「ユース、もうちょっと笑ってもいいんじゃないかな?」
「……何故俺が笑うんだ?」
「一緒に笑ってくれるときっとお客さんも喜ぶと思うよ」
まるで日向のように笑うティアと、戸惑うユース。
二人のやり取りを見て目を細めたシデンは、ポツリと呟いた。
「孤独の瞳、かぁ」
「おや、ご自覚おありで?」
「どうだろうねぇ……」
デイビスの問いかけに誤魔化すと、シデンは握りしめた小銭を差し出した。
御代である代金を受け取ると、デイビスは新しいカップを渡す。
それを見たシデンは眉を顰めて訊ねた。
「これは?」
「サービスですよ。あなたがほかの方に興味を持った記念、ということです」
「ふーん、んじゃあありがたくもらっとくよ」
シデンは差し出されたカップを掴むと、中に入った出来立てのコンソメスープを飲み始めた。
自分自身の生まれ育った故郷になじみ深い旨味と味を味わいながら、すぐ傍で働く二人の姿を横目で見つめるのであった。
〜〜〜〜
オネイロス、繁華街地区。
とある高層ビルの電波受信物の先端に立っているのは赤い光の存在が佇んでいた。
赤い光……エレキュールは神経を巡らしながら、周囲の様子を探っていた。
手足として操るのは、自らの電気と電波。それらを地球に張り巡らせている電脳の世界へ隅々まで干渉してく。
図書館で目当ての本を探し当てるような感覚で、エレキュールは何がを探っている。
そして、一言呟いた。
『発見した。同胞よ、今すぐ向かえ』
目標を見つけたエレキュールの言葉と共に各地に染んでいたトラッシュオーグマン達は動き出す。
同胞が動き出したことを感じ取ると、エレキュール自身も目標がいる所へ目掛けて飛びながら移動しだした。
その目標の先にいるのは、ユースとティアの二人。
同じ頃、ユースとティアはデリバリー配達に出かけていた。
既に配達先の客へ料理を届け、帰っているところであった。
彼ら二人は店へと戻る途中で辿り着いた公園で、話しあっていた。
「あのお客さん、笑顔になっていたね」
「ああ……そうだな」
「ユースの料理で笑顔になってたね」
互いの肩が触れ合うか触れ合わないかという絶妙な距離を保ちながら、二人は歩いていた。
ユースが横目でティアを見ると、彼女は優しさと嬉しさを籠った笑顔を浮かべており、何処か上機嫌に見えた。
守るべき大切な
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