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ツバサ -DECADE CHRoNiCLE《ディケイドクロニクル》-
第25話:再会のソウフウ
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ダーの繰り出した必殺の一撃はアギトへと飛んでいく。
アギトは己の拳に炎を纏わせて繰り出す『バーニングライダーパンチ』で相殺しようとする。
だが、アギトのバーニングパンチをも押しのけ、4人のライダーキックが思いっきり蹴り飛ばした。

「ぐぅぅぅぅぅ……がぁぁぁ!!!」

地面から足が離れ、一回転二回転と地面を転げながら倒れたのちに爆発に巻き起こって巻き込まれたアギト・バーニングフォーム。
地上へと降り立ったディケイド・クウガ・1号・2号と、サクラ達を連れたナイトと合流を果たしたサガ・歌舞鬼、合計7人のライダー達はその姿を見ていた。

「……ハァ、ハァ、ハァ……!」

爆炎の中から這い出てくるのは赤い装甲と黄色の相貌。
だが、揺らぐ陽炎と共にアギト・バーニングフォームの姿が変わった。
赤い装甲は黒を基調としたボディへと変わり、黄色の複眼は青い複眼へと変わる。

―――やがて先程とは全く異なる姿へと変貌して現れたのは、漆黒の仮面の戦士。

青い双眸がディケイド達を見つめる中、ふと視線を止める。
ナイトが庇うサクラの姿を見て、少しの間彼女を見つめていた。

「……」

「……えっ?」

「アイツ、サクラを見ている?」

ナイト――小狼だけは『アギトだった存在』が見つめるサクラの視線に気付いた。
何故サクラにだけ興味を示したのか……それを問いただそうとした時、漆黒の仮面の戦士は炎に飲まれて消えていった。
尋ねる相手が姿を消して、やり場のない不安を抱えたナイトをディケイドは手に肩を置く。


ネオライダーの他にも戦わなければならない『存在』を悟ったディケイド達。
1号と2号の出会いを得て、ようやく最初の羽根を手にしようとする今、一抹の不安を感じるのであった。
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