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ツバサ -DECADE CHRoNiCLE《ディケイドクロニクル》-
第22話:吹き荒れるタイフウ
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黒鋼さん、ファイさん?」

二人の普段見せない様子に気づき、夏海が戸惑いながら訊ねた。
……それもそのはず、目の前にいる男は小狼達一行が初めて巡った『阪神協和国』をはじめ、時折さまざまな世界で顔を見せた男。
モヒカンの男はマジマジと見つめる黒鋼とファイに気づき、眉を顰める。

「なんだなんだ? この多良場 蟹夫に何か言いたいことでもあるのか!?」

モヒカンの男・蟹夫……もとい、『多羅場 蟹夫(たらば・かにお)』は大声で叫びながら、黒鋼とファイを含めた四人へ指を指した。
二人はバツが悪そうな顔をしながらマスクドマンの方へ向き直った後、ユウスケが言葉をぶつける。

「俺達に何するつもりなんだ!?」

「無論、粛清だとも。混沌としたこの時代にネオライダーが秩序をもたらそうとしているのだ。その秩序を乱すお前達こそ、悪だ」

マスクドマンは仮面越しから見せる鋭く冷たい目を向けながら、手を上げて合図を送る。
同時にライオトルーパー達の手に持ったアクセレイガン ガンモードの銃口を向け、今にも引き金を引こうとした。
それを目にした瞬間、ユウスケ達は行動を移した。

「夏海ちゃん、掴まって!……変身!」

「きゃっ!?」

「サガーク、行くよ! 変身!」

『HENSHIN』

「ハッ!」

夏海を抱えてユウスケはクウガ・ドラゴンフォームへ変身し、頭上へと飛び上がった。
その瞬間、アクセレイガンから放たれる銃弾の嵐……それらを掻い潜って、変身した歌舞鬼とサガが出現。
二人は鬼棒術・烈火弾とジャコーダービュートをそれぞれ放ち、ライオトルーパーの何人かを蹴散らした。
倒れるライオトルーパー達を見て蟹夫は歌舞鬼とサガを睨みつけた。

「ちくしょう、出遅れてたまるか! 変身!」

蟹夫はカードデッキを取り出し、独特のポーズを取りながら腰に装着されたVバックルに装填する。
周囲に鏡像が出現し、蟹夫の身体に重なるとその姿をメタリックオレンジの装甲を見に纏った仮面の戦士へと姿を変えていく。
蟹を模した鏡の戦士・仮面ライダーシザースに変わると、腕に備え付けられたハサミ型の召喚機・シザースバイザーを構えて歌舞鬼とサガへ突撃してきた。

「オラオラオラァ! この俺様に倒されやがれってんだ!」

「チッ、コイツもライダーなのかよ!」

「ここまで来ると腐れ縁ってレベルだよね!」

襲い掛かってくるシザースの猛攻を何とか捌きながら対応していく歌舞鬼とサガ。
その一方で、ライオトルーパーの編隊を飛び越えてクウガと夏海は離れた所へ着地すると、夏海を物陰へ隠した。

「夏海ちゃんはここにいて」

「は、はい……!」

クウガはライオトルーパーへ向き直ると、近くにあった工事用のコーンバーをドラゴン
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