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ツバサ -DECADE CHRoNiCLE《ディケイドクロニクル》-
第21話:渦巻くセンプウ
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いによって明らかになった。
今回も出てくる可能性は十分にある……同じ考えに至った黒鋼がニヤリと口元を上げる。
「ハッ、もしもの時は返り討ちにしてやればいいだろうが」
「もう黒鋼さんったら……」
眉をひそめながら血の気のを多い黒鋼を宥める夏海。
仲間達がこの世界での羽根の情報を手に入れて喜ぶ中、サクラは浮かない顏をしている。
それに気づいたモコナがサクラへ声をかけた。
「どうしたのサクラ?」
「うん……この人、士さん達や小狼君達と同じ仮面ライダーなんだよね?この人は私の羽根を手にしてどうしてるのかなと思って」
サクラは机の写真を見ながら考えに老け込む。
良心的な人物であればまだいいが、もしも羽根の悪用するような人物だった場合、今すぐにでも取り返さなければならない。今までの旅でも記憶の羽根が良きにしろ悪しきにしろ様々な力を発揮し、その世界にその影響を及ぼしてきた。
特に今いる世界にはネオライダーという罪もない人々に圧政を強いらせる脅威がいる……もしも彼らのような人達の手に渡ってしまえばこの世界での旅は過酷になるし、誰かが悲しむ結果になる。
なにより羽根を取り戻そうとする小狼達が大変な目に遭うかもしれない。
―――だったら、せめて私の手でなんとかしないと……。
自分の羽根が及ぼす影響について真剣に悩むサクラ、そこへ士が声をかけてくる。
「おい、サクラ」
「……え?」
急に声を掛けられて士へ顏を向けると、眉間に士の人差し指が添えられる。
突然の出来事に戸惑うサクラであったが、士がいつものふてぶてしい態度で言葉をかける。
「何を考えてるのか知らないが、眉間に皺を寄せるのは小狼の専売特許だ」
「専売特許って……おれってそんなにしてるんですか?」
「ユウスケや黒鋼に聞け。ともかくサクラ、お前は自分の記憶を手に入れることだけを考えとけ。お前ができないことは俺達がやってやるから安心しろ」
自分の眉間を心配する小狼を横に、士は眉間に添えていた人差し指を外し、代わりにサクラの頭をポンポンと優しく叩く。
いつもは尊大な態度を取る彼にしては優しい言動……自分と同じ境遇からの彼なりの優しさなんだろうとサクラは納得する。
士は椅子から立ち上がり、一足先に件の仮面ライダーの元へと向かおうとする。
小狼やユウスケといった他のメンバーも続いて写真館の撮影室から出ていった。
〜〜〜〜〜
ネオライダー本部のバー。
そこにはグラス片手につまみのナッツをかっくらう尚樹とゴーストイマジンの姿があった。
尚樹は口に入れたナッツをかみ砕き、それをグラスにいれたリキュールで押し流すと、荒い口ぶりで机をたたく。
「たっく、どいつもこいつもディケイドどもに苦戦しやがって!俺なら簡単に
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