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6月に入ると、私と花梨が高校生との練習に呼ばれることが多くなってきて、特に私は美ひろ先輩の相手が多かったのだ。今度は、私も球の速さが鋭くなっていて、ときたま放つバックバンドも威力を増していた。だから、打ち合っていても、何回となく美ひろ先輩に打ち負けることは無かったのだ。
「水澄 すごく進化してるわね 今の調子だったらインターハイでも充分 通用するレベルよ あのね 練習相手としては すごく良いのよ でも 水澄の本気がみたいわ」
「あっ そーなんですか 私 必死で・・・」
「水澄は 前はパターン同じだったけど 今は球のスピード速くなったし、コースもセンターを突いたり、ミドルで来たり、緩急もつけてきてー 対応が慌てしまうわ 花梨もそう あなた達 ふたり 又 全中決勝では 伝説の闘いになるのかもね」
美ひろ先輩には、二人とも何となく褒められていたが、花梨は
「なぁ 水澄 ウチ等このままでええんやろぅかー? 美ひろ先輩は 水澄との練習で 水澄が本気ちゃうと思ってるでー それにな! 都女学院の鐘ヶ淵翠 どんだけ 進化してるやろー 春も水澄負けたやんかー 去年は京都で優勝して、全中には出てへんやんかー 本堂監督のもとやでー 怖いなぁー それに、忍埜山の見沼川七菜香も不気味やー」
「あの時は脚が動かへんかってんってゆうてるやろー あんなん何とかなるわー」
「そんなんゆうてもなー あん時 水澄のサーブもスマッシュも直ぐに・・・相手のサーブを返しても、直ぐ 仕掛けてきてたやん 水澄は苦労しとったやんかー あの時より もっともっと 動き速よーなってるでー」
「うん 多分なー」
「ウチ 考えてるんやー あの子 パターン 今までとちゃうんやー あの速い攻撃にどう対応したらええやろかって 前に出て、ぶつけ合うか 後ろに下がって、かわしたほうがええんやろかーって」
「そんなん もっと回転掛けるように打ち込んで 簡単に返されへんよーにしたらええんちゃう?」
「う〜ん なんともなー・・・」花梨は天才だから、何とか考えるやろー
「水澄 美ひろ先輩がな 明日 試合形式でやりたいって言ってきたわよ 今のままやと水澄も本気出さへんから、お互いに伸びひんからって・・・だから本気で向かってきなさいって・・・」と、若葉が告げに来た。
「へぇー そんなん 何で若葉に言ってくるん? 直接 私に、ゆうたらええやん」
「まぁ 監督には了解をもらったって言ってたけど、キャプテンやからウチに話通したんちゃう?」
「ほらっ みぃー 美ひろ先輩 口では褒めてたけど、ほんまは 怒ってるんちゃうやろかー ウチが見とっても 水澄・・・本気のスマッシュちゃうヤン」と、花梨が
「あぁー でも それは・・・そんなん仕掛ける余裕も無い
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