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彼は いつから私の彼氏?
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し・・・先輩に対して失礼かなって・・・」

「そんなん気使うことないヤン 怒らせてしもーてー 明日 ボコボコにされて泣いても知らんでー」

「花梨・・・どーしよぉー」

 翌日、試合前に美ひろ先輩から

「良い? 全力よ! いい加減だったら、立ち直れないくらいにするからね!」と、威圧的に言われていた。

「水澄 普段どうりで良いんだからね 緊張しないでね」と、響先輩も心配してくれる程だった。

 試合が始まって、最初 私のフォアーハンドが相手の逆サイドの隅に決まっていて5-1でリードしていたのだけど、それから、美ひろ先輩は私からは遠いところに返してくるようになって、あっという間にリードされて、それでも私は、ミドルとかフォアサイドの短い所に振るように対応するようにしていたのだが、美ひろ先輩の球の速さについていけずに7-11で1ゲーム目を落としていた。

 そして、2ゲーム目も、私が得意のスマッシュを放っても放っても返されて、3-11と圧倒的に負かされていた。

「水澄 意地になっとるでー なんぼ水澄のスマッシュが強烈でも眼が慣れてしまうからー・・・でもな 美ひろ先輩は同じとこに返してるやろ? 水澄から遠いとこ 逆に考えたら、そこにしか よー返さんねんやーと思うでー」と、ゲームの間の時間に花梨が言ってくれた。

 次のゲームからは、花梨に言われたように、相手の返球を待ち受けるようにして、フォァサイドにバックハンドで短く返したり、センターを突いたり、もう一度強烈なフォァハンドに捻りを加えたりして、9-9になった時、浮いて返ってきたボールを私は、飛び跳ねながら相手の逆サイドの台の真ん中あたりを目掛けて捻りながら思いっ切り打ち込んでいった。美ひろ先輩のラケットも届かずで、私のゲームポイントになって、次も私のスマッシュは魔球になって美ひろ先輩のラケットの先を横にかすめていたのだ。

「水澄 調子良いよー 先輩は水澄のスマッシュがストレートにくるのか変化するのか迷ってるみたいよ それに、速い仕掛けに戸惑ってるわよ この 調子ネ 勝てるかもネ」と、花梨は勇気をくれていた。

 次のゲームも拮抗していたが、私が常にリードしていて、大事なところでは、必殺のスマッシュで相手を崩していたのだ。そして、私はゲームポイントを迎えていて、勝つつもりのあのスマッシュを・・・だけど、美ひろ先輩は予測していかのようにラケットを伸ばして、ポトンと私の遠いネット際に・・・あの時の花梨と同じ・・・私も 予測していたのだ。だから、ラケットを差し出して、相手のネット際にポトンと返していた。やったー これでゲームポイント2-2のタイに持ち込んだのだ。

(どうですか これが あなたの後輩の本気の実力ですよ)と、私には、自信が湧いていた。相手の球の速さにも慣れ
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