10話〜ウィリアムの提案〜
[3/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初
返事を聞いて、ウィリアムはフッと笑い。
「拙者は妖精の尻尾が羨ましい。拙者達のギルドもそのようにできればよかったが…………その、覚悟は受け取った。これより、拙者達、幽鬼の支配者は一切の手加減もなく、妖精の尻尾を潰そう……それが、今この時から決まったルールだから」
交渉は決裂。
この先はもう、戻ることはできない。
どちらかのギルドが敗北するまで。
ウィリアムも迷いはなくなった。
これほどの覚悟を見たのだ。
自分達も対峙するのに恥ずかしくない覚悟で妖精の尻尾と戦うと。
「拙者はこれにて失礼する。次会う時は敵同士、手加減などは許さぬ。全力で来るのだ」
部屋の中に、激しい風が吹き荒れる。
吹き荒れる風が静まると、ウィリアムの姿はなくなっていた。
病室の扉の前、アリスがルーシィとウィリアムの会話を聞いていた。
「レヴィ、良いこと言うじゃん……アリスも同じ気持ちだよ……必ずルーシィは守るから」
ウィリアムが去ったことを確認するとアリスは病室へと入る。
「ルーシィ〜、レヴィ達は大丈夫〜?」
のほほんとした、いつも通りの喋り方と声色でアリスはルーシィの前に現れた。
「アリス?どうしてここに?」
「レヴィ達のお見舞い〜、それとミラにお願いされて〜来たの〜」
「ミラさんに?」
「ミラがルーシィが狙われる可能性があるから、一緒に居てって〜、ミラの勘は当たるからね〜」
アリスはルーシィの事情を知っているため、ミラジェーンのお願いに応えるためにルーシィの護衛として訪れたのだった。
「そういえば、コタロウは?」
コタロウとは、アリスが連れている猫。
ハッピーと同じ日に産まれたオス猫である。
「コタロウは、ミラ達と対幽鬼の支配者の作戦会議に参加してるよ〜、あの子、頭がいいから〜。でも、コタロウ居ないから迷っちゃった〜」
「やっぱり、コタロウが居ないと道に迷うのね」
「うん!」
「自信満々に言わないでよ……ところで、ナツ達は?」
ルーシィは、いつものメンバー達が居ないのが気になりアリスに質問する。
「ナツ達ならね〜、幽鬼の支配者のギルドに乗り込んで行ったよ〜」
「え!?みんな!?」
「うん!幽鬼の奴らをぶっ飛ばしてくるって〜、その間、アリスはルーシィの護衛〜」
妖精の尻尾のマスターマカロフは、ギルドの主力達を連れて、幽鬼の支配者のギルドに乗り込んでいる。
マカロフ自ら、決着をつけるために。
「大丈夫かな?」
「みんな、強いから大丈夫〜!」
「そうだよね……」
ルーシィは、幽鬼の支配者に乗り込んでいったみんなを心配するのだった。
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ