暁 〜小説投稿サイト〜
FAIRYTAIL〜星の王子様〜
5話〜ヨゾラとルーシィ〜
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の手を引っ張り帰ろうとするが、ルーシィは抵抗する。

「嫌よ!帰らない!あたしは帰らない!ヨゾラなら分かってくれると思ったのに!あたしは用意されたレールの上をただ歩く人になりたくないの!!自分で決めて自由に生きるの!離して!!!」

 ルーシィは、心に止めていた思いをヨゾラに吐き出す。

 ママのように自由なそして、立派な魔導師になる、今のルーシィの生きる原動力だ。

「…………はぁ。」

 ヨゾラはため息を吐く。
 どこか、雰囲気も違う。

「何が嫌何です?誰かが敷いてくれたレールの上を歩くのもいいではないですか?僕はその方が不自由なく、幸せに暮らせると思いますが?敷かれたレールの上を外れて自由に生きる?では、お嬢様を支えようとした使用人達……そしてレールを用意してくれた旦那様の思いはどうでも良いのですか?」

「それは…………確かにみんながあたしのためにやってくれた事は分かるけど……あたしの!!」

 ルーシィは、ヨゾラの手を振り払う。

「あたしの!気持ちは誰が分かってくれるの!?あたしは自由に生きたいと思っちゃダメなの!?ねぇ!答えてよ!?」

「敷かれたレールの上を歩きながら、外に出ない程度に捜せばよいではないですか?」

 ルーシィの気持ちはヨゾラには通じない。
 ルーシィには、ルーシィのヨゾラにはヨゾラの考えがある。

「嫌よ!!あたしは絶対に帰らない!あの人の言う通りに生きるのは嫌!」

「……お嬢様」

 ヨゾラは、再びルーシィの手を掴むと

「敷かれたレールの上をただ歩いていたかった者も居るのですよ…………僕はそうしていたかった……」

「え…………?……ヨゾラ?」

 ヨゾラの言葉に一瞬、固まるルーシィ。
 幼い頃からの付き合いだが、ハートフィリア家の屋敷に来る前のヨゾラの事は知らない。
 聞いても教えてくれず、はぐらかされる。


「分かりました……強引にでも連れて行きます」

「やめて!離してヨゾラ!あたしは帰らない!!嫌!!!」

 ヨゾラは、強引にルーシィの手を引いて歩き出す、意外にも力が強いヨゾラにルーシィは抵抗する。

「誰か!誰か助けて!」

 ルーシィが叫んだ瞬間だった。
 ルーシィの声に呼応するかのように、激しい炎と煌めく光がヨゾラに目掛けて飛んでくる。

「火竜の咆哮!!」

「聖竜の咆哮!!」

「……誰ですか?」

 突然の咆哮と共に魔法が放たれ、ヨゾラはとっさにルーシィを抱えあげお姫様抱っこの状態で魔法を避ける。

「ルーシィを離せ!嫌がってんだろ!?」

「う〜ん、女の子に乱暴はダメじゃないかな〜?」

 妖精の尻尾の魔導師であり、友達である2人。

「ナツ!アリス!」

 
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