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八条学園騒動記
第七百八十七話 貴族で海賊になるその四

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「何なんだろうね」
「もう裏社会ならね」 
 蝉玉も言った、全員連合の倫理観と常識で話しているが誰もそれがエウロパに当てはまらないとは自覚していない。
「それこそよ」
「実力が全てでないとね」
「駄目な筈よ」
「そうだよね」
「そこでもお貴族様なんて」
「つくづくエウロパはおかしいね」
「ご主人様と奴隷」
 蝉玉はこうも言った。
「エウロパにあるのはね」
「その二つだけだね」
「市民なんていないのよ」
「階級がなくて自由でね」
「人権も皆にある」
「連合とは違うんだよ」
 スターリングは言い切った。
「全くね」
「とことん階級が幅を利かせてる国ね」
「あそこはね」
「表の社会もそうで」
「裏の社会もね」
 それもというのだ。
「そうだってことだね」
「多分にしても」
「何処も貴族第一」
「そして奴隷がへいこらしている社会ね」
「あの、最低なのは」
 トムは心から言った。
「ご主人様の靴を舐める」
「貴族のね」
「その靴をよね」
「舐めるんだよね、人の靴を舐めるなんて」
 スターリングと蝉玉に嫌そうに話した、
「人のすることじゃないよ」
「何があってもしたら駄目だよ」
「そんなことはね」
 二人も頷くことだった。
「それこそね」
「したら駄目だよ」
「させても駄目だよ」
 トムはそちらも否定した。
「まさにエウロパの貴族あやる」
「最低の行為だよ」
「文字通りのね」
「そうだよ、自分の靴は自分で磨く」
「それが連合でね」
「ましてや舐めさせるなんてね」
「絶対にしたら駄目だよ」
 何があってもというのだ。
「人に磨かせるのもよくないのに」
「軍隊でもね」
 ペリーヌは中央政府軍に各国軍という連合の軍隊の話をした。
「元帥閣下でもよ」
「スターリングと蝉玉のお祖父さん達だね」
「そう、最高位の階級にあってもね」
 元帥というそれのだ。
「自分の靴はね」
「自分で磨くんだね」
「軍服のアイロンがけも」
 これもというのだ。
「するしね」
「自分で」
「クリーニング屋さんには出しても」 
 そして洗濯をアイロンをしてもらってもというのだ。
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