第七百八十七話 貴族で海賊になるその三
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「代々だからね」
「貴族はね」
「お家でなるものだからね」
貴族はというのだ。
「それで裏のお仕事をしていても」
「まさに代々で」
「ドンもやっていってるのね」
「平民だとね」
連合ではというのだ。
「代々とかはね」
「ないみたいね」
「職業選択も自由も」
エウロパの平民達はというのだ。
「結構以上にね」
「あるのね」
「そうじゃない?よく知らないけれど」
「お百姓さんのお家でもサラリーマンになってもいいのね」
「別にね」
「そうなのね」
「僕がそうじゃないかって思うだけだけれど」
それでもというのだ。
「そうじゃない?」
「そうなのね」
「そう、ただね」
「ただっていうと」
「いや、裏でも奴隷とか」
その立場でいることはというのだ。
「嫌だね」
「ああ、エウロパみたいにね」
「何処でも貴族が偉そうにしていて」
「平民は奴隷なんてね」
「奴隷は嫌だよ」
「何があってもなりたくないわね」
「奴隷になる位なら」
それならというのだ。
「もうね」
「死ぬわ」
「そうだよね」
「奴隷なんてね」
それこそというのです。
「もう絶対にだよ」
「なったら駄目よ」
「奴隷になるな」
トムは強い声で言った。
「そう教えられるしね」
「子供の頃からね」
「連合はそうだからね」
「奴隷は自由がなくて」
そうであってというのだ。
「自由もない」
「自尊心もない」
「誇りもね」
「ただの道具だね」
「人間であってもよ」
ペリーヌは嫌悪感に満ちた声で話した。
「もうね」
「人間じゃない」
「そんな存在だから」
「もうね」
トムも嫌悪感に満ちた声で応えた。
「絶対になったら駄目だよ」
「市民であれ」
ペリーヌはこうも言った。
「それがよ」
「連合でね」
「だからね」
それでというのだ。
「エウロパの連中みたいにね」
「僕達は奴隷にならないよ」
「貴族にへいこらして」
「奴隷になって飼われるなんて」
「言語道断だよ」
「それも裏社会でそうなんて」
嫌そうな顔でだ、スターリングも言った。
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