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次の日は、6時から体育館でうさぎジャンプをしてから、砂浜に出ての同じメニューをこなす予定だったのだけど、私が体育館に行くと、1年の二人が反復横跳びをやりながらの素振りを繰り返していた。確かに、朝 起きた時には、二人の姿は無かったのだ。
朝食後の練習の初めのうさぎジャンプでもふたりは、私達から遅れていたが、(ウチはうさぎじゃぁ無い)と唱えながら、止まることはあっても崩れ落ちることは無かったのだ。
「いい? これをして 脚を痛めつけて、練習するから 素早い動きが出来るようになるのよ 辛いけど、乗り越えてね」と、若葉は二人に諭していたのだ。
そして、私は昨日 花梨から言われたように、今までよりもラケットを下から振り上げて、最後は捏ねるようにしてみた。最初は、うまくコントロール出来なかったが、何回か重ねて行くうちに、ドライブがかかって台の中程で鋭くバウンドが変化していったのだ。
「水澄 何よー 今の ウチ 対応出来ひんかった わかっていてもー すごぉーいスマッシュ やん」
「うん 出来たみたい 練習して もっと 確実にするわー ありがとう 花梨のお陰や」
「そんなことない ステップしながらスマッシュ打ち込むなんて 水澄にしか出来ひんことやー」
その日は、午前中と午後からも3時まで練習して、女将さんに「今年も 絶対に頂点に立ちます 隣りに、もう1枚写真を飾ってもらえるよーに」と、約束して帰ってきたのだ。
最寄りの駅に着くと、もう暗くなっていて、私はお兄ちゃんに迎えを頼んでいた。瑠利ちゃんもお母さんが車で迎えに来ていて、みずきちゃんも一緒に乗って行くと言うのだ。
「あっ あー 東方みずきちゃんだよね 一緒だったんだ」
「はい ウチ 水澄先輩に憧れているんです」
「あっ そうかー 君みたいな 可愛い子がねー」と、お兄ちゃんはみずきちゃんの全身を眺めるようにしていて
「ふたりとも 明日 元気でね 学校で」と、見送ったのだが、その後
「お兄ちゃん! みずきを見る眼がやーらしいの! この前まで小学生やでー」
「えっ いや すぅーとしていて 可愛いしー」
「なぁ 智子はどーしたの!」
「はぁー それとは別やないか 親父の言いぐさちゃうけど 可愛いのを可愛いと言って 何が悪いんじゃー 見たことを普通に言っただけだよ」
「・・・ 男って・・・勝手よねー・・・」
次の朝、学校に行くので駅に着いたら、驚いたのだ。1年の二人が居たのは良いのだけど・・・二人とも髪の毛を切って、それも刈り上げでザンギリ頭になっていたのだ。
「水澄先輩 おはようございます」と、揃ってお辞儀をされて
「あっ あー おはよう」と、ホームに急ぐ人々に見られて・・・恥ずかしい。
「あ
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