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外道戦記ワーストSEED
十二話 夜の双翼(前編)
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体を自艦に向けた。

月と地球の狭間、その宇宙で異彩を放つ戦艦が一艇あった。

それは、夜に泳ぐ怪鳥のようであった。

かつて世界樹と呼ばれ、今は前線基地ユグドラと名を変えた基地。

その周囲を、軽やかに舞うその戦艦は傍目から見て異様であった。

漆黒一色の船体は、まるで地上用のようにウイングが二対付けられており、バーニアが後部に多数装着。

また下部には、爪のようなロック装置で、何かが留められていた。

実験艦、ロックバード。

大西洋連邦の新造艦は、我こそは世界樹の守護神とでも言うように、基地の一番近くを飛んでいた。
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