第七百八十六話 海賊の食事その十五
[8]前話
「それで海賊の中でもね」
「威張ってるんだ」
「あっちで貴族ならね」
この階級にあればというのだ。
「普通に管理職からはじまるし」
「お仕事で」
「学校の先生だったら学年の副主任さんからスタートよ」
「凄いね」
「貴族だけの学校なら違うけれど」
それでもというのだ。
「侯爵とかだったら理事長とか校長とかね」
「そこからはじまるんだ」
「軍隊だったら絶対に士官だし」
そこからはじまるというのだ。
「どんなに爵位が低くても」
「貴族の中も階級社会だしね」
「それで騎士とかもいるけれど」
男爵の下はそうなっている、爵位があれば領土を持つが領土を持たない貴族もエウロパでは多く存在しているのだ。
「それでも貴族ならね」
「管理職からスタートだね」
「平社員の貴族なんていないわよ」
これは実際のことである。
「エウロパだとね」
「じゃあ貴族の兵隊さんも」
「いる訳ないでしょ」
絶対にというのだ。
「もうね」
「やっぱりそうなるね」
「そうした社会だから」
「海賊でもなんだ」
「貴族なら」
エウロパではというのだ。
「連合と違ってね」
「下っ端にはならないんだね」
「ええ、船長とかやって」
そのうえでというのだ。
「悪いことするのよ」
「奴隷をこき使って」
「そうよ、平民達をね」
「海賊になってもそうなんて」
トムは実に嫌そうな顔になって言った。
「つくづくね」
「貴族って嫌な連中よね」
「うん」
トムはまさにと頷いて答えた。
「海賊になってもそうなんて」
「本当にエウロパは嫌な国で」
「貴族は嫌な奴等だね」
「私もそう思うわ」
こうした話をした、そしてだった。
一同は海賊と貴族の話をさらにしていった、そのうえで海賊のコーナーの端の喫茶店でお茶を飲みはじめたのだった。
海賊の食事 完
2024・11・2
[8]前話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ