第五話 ナイル川その七
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「そのうえでだ」
「何かあればですね」
「行って状況を確認してな」
「現場に」
「そして私に報告する、何ならだ」
義青は強い声で言った。
「私を現場に案内してくれるとな」
「そうすればですね」
「私は神霊の塔を踏破してだ」
モルにこのことを話した。
「そしてだ」
「絶大な力を手に入れられましたね」
「あらゆる術を好きなだけ使えてだ」
世界の礎を築く為に必要な知識を全て備えただけでなくというのだ、義青は自分のことを話していった。
「そして技能でもな」
「戦えるものもですね」
「備えている、実は戦闘もだ」
個人のそれもというのだ。
「可能だ」
「左様ですね」
「少なくとも一人で街を攻め落とせてだ」
そうしてというのだ。
「百万の大軍も倒せる」
「義青様ならば」
「それだけの力を得た、その力でだ」
「危機を救われますね」
「その地のな」
そうするというのだ。
「いざとなればな」
「わかりました、では」
「その時はな」
「宜しくお願いします」
モルもそれではと応えた。
「その時が来たならば」
「ではな、そして統治はな」
「エジプトの掌握をさらに進め」
「確かな基盤を築いてだ」
そうしてというのだ。
「そのうえで盤石になればな」
「そうなればですね」
「また動く、それと私はこれまで行ってこなかったが」
義青は考える顔になりこうも言った。
「多くの国で巨大な建築を行っているな」
「はい」
オークの大男が応えた、建設大臣であるガムラである。
「神像や宮殿を」
「そうだな、巨大な建築はな」
義青はそうしたものについても話した。
「余計な金と人手を用い」
「国力を衰退させますね」
「その元凶だからな」
それ故にというのだ。
「私としてはな」
「行われませんでしたね」
「街の城壁を築きその中も整えてな」
そうしてというのだ。
「道や港を築いてもな」
「宮殿等は造られませんでしたね」
「そうしたものを築いてもな」
ガムラに否定的な顔と声で述べた。
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