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ドリトル先生の長崎での出会い
第七幕その七

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「やっぱりね」
「過ちが正されるならね」
「それならいいよね」
「若し中尉と蝶々さんが生まれ変わって」
「今度こそ本当の夫婦になって幸せになるならね」
「いいよ。しかしね」
 こうもです、先生は今度はハムを食べて言いました。
「当時の世界は白人至上主義もね」
「あったね」
「今では間違いだってわかっているけれど」
「今もそうした考えの人達がいるし」
「蝶々さんもその中にあったね」
「日本側、蝶々さんの親戚の人達にも偏見があったけれど」
 それでもというのです。
「中尉にもね」
「あったことは否定出来ないね」
「日本にいる時だけの夫婦なんてね」
「女性を馬鹿にしているし」
「人種的偏見もあったかもね」
「そんな偏見はないに限るよ」 
 先生は心から言いました。
「本当にね」
「先生は白人だけれどね」
「白人至上主義じゃないね」
「むしろそんな考えは否定しているね」
「完全にね」
「科学的に検証したら」
 そうすればというのです。
「確かに国家ごとに知能指数や運動神経は違うよ」
「そもそも知能指数を調べるとね」
「アジア系国家が上位を独占しているしね」
「その時点で白人至上主義は崩れるね」
「間違いだってわかるわ」
「運動神経、スポーツもそうであってね」
 こちらのこともというのです。
「アフリカ系の人が凄く活躍することなんてね」
「ざらだしね」
「陸上競技でも球技でも」
「アメリカなんか凄いよね」
「キューバでも目立つわ」
「そうだよ、そしてその違いはね」
 知能指数や運動神経のそれはというのです。
「個人の努力でどうにでもなるから」
「人種的な優劣の根拠にはならないね」
「そうだよね」
「メジャーでも大谷翔平さんみたいな人いるし」
「メジャーでもなかった様な活躍をする人がね」
「だからだよ」
 それでというのです。
「人種的な偏見はね」
「全く根拠がないね」
「科学的に調べるとわかるね」
「個人差程度のことで」
「努力すれば何とでもなるね」
「そうだよ、その人種的偏見がね」
 それがとです、先生はゆで卵を食べてからやや俯いて暗いお顔になって皆に対してお話するのでした。
「当時は今よりずっと強くて」
「白人至上主義が」
「それでだね」
「中尉もそうしたことをして」
「取り返しのつかないことになったわね」
「そんな偏見はないに限るよ」
 先生は断言しました。
「もうね」
「それこそだよね」
「そんなものはなくなって」
「そして平等にだよね」
「愛情が存在すべきだよね」
「勿論男女差別もね」
 これもというのです。
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