4話
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残骸を漁りながら俺へと魔法を簡単に説明してくれている。
「…一つ持つ属性か…俺は何の属性の魔法を使っていたんだ?」
興味もあるがさっきの戦いで俺が使った魔法について思い返して聞いてみた。
「まずは『火』と『風』は使えていたわね」
「それと間違いなく『水』も使えるわ」
この調子だったら『土』も問題なく使えそうねとさっきの説明と思いっきり矛盾する発言が聞こえた。
「ううん…?…どういうことだ」
思わず疑問を口に出す。
「……私が治した時にはあなたは魔力は持っていなかったの」
「契約をして繋がったからかあなたの記憶を少し覗いてしまったのだけど」
「本当に異世界から来たってそれで信じれたのよね」
「えっとちょっと脱線したけれど…まず治す為に魔力を受け入れる器へと体を作り替えたの」
「そして今はまだ何色にも染まっていない器に………使えるだけの魔力を持ってきている状態なの」
何処か言い淀む箇所があったけれど途中ほんとに成功していたのね、なんて冗談めかしていってくすりと笑ったりと何処か楽しげに話している。きっとサーシャは魔法のことが好きなのかもしれない。
「だからあなたは全ての属性が使える…はずよ」
「そっか…ありがとう」
そうして力をくれたことに感謝を告げる。
「…何度も言うけど私のためよ?」
俺は助けられたというのに自分を悪人だとでも思っているのだろうかサーシャは。俺は変わったというよりまるで進化したと言われてもおかしくないぐらいになってしまった気もするけど。それがサーシャの為に戦うというのが”NEOカズキ”の生き方だとカッコつけて言いたいくらいだというのに。
サーシャはゴーレムの残骸から目当てのものを見つけたのかキラキラした宝石のようなモノを手にして残骸の一部に座った。
「これからも今回みたいに一歩間違えたら死んでしまうようなことが起こる旅で…」
「それなら俺が戦えるようにしてもらってよかったな」
まるで自分のせいで俺が戦っているとでも言いたいのだろうか。俺は俺が選んだから頑張ったのに。
「きっと色々トラブルに巻き込まれるわ」
「その時は抱えて逃げようとしてみるのもいいかもな」
むしろ俺も異世界人だし思わぬトラブルを起こすかもしれない。
「もしかしたら追われる身になるかもしれない」
「俺の帰る場所はここにはない…だから変わらない」
俺は元の世界に帰りたいと今でも思っているだけど…サーシャを放って置きたくないという思いが今は強い。
「それに俺は約束しただろ…キミのために戦うって」
サーシャは俺が引くことはないのだと理解したのか呆れたヒトを見るような目で見て。
「馬鹿な人ね」
サーシャはそう楽しげに言っていて
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