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2月になると、美麗先輩、美雪先輩とかがうちの高校への進学の知らせが入ってきた。やっぱり、燕先輩、朝咲先輩の名前は無かったから忍埜山女学園に進むのだろう。
日曜日、私がジョギングから帰ってくると、お兄ちゃんが
「さっき 東方さんという人が女の子と一緒に 訪ねてきたぞ お母さんと水澄にって お母さんは居ないけど、水澄は1時間程で帰って来るって言ったら しばらく考えていて 後で 又 来るってさ」
「ふ〜ん 東方・・・あそこの家かなー」
その後、しばらくして東方親子が訪ねて来て「あのー お母さん まだ 帰って無いんですけどー」と、言ったのだけど
「ええ でも 報告だけと思ってー この子 太子女学園に受かったんです 水澄さんのお陰 あの時、V塾の説明会で水澄さんの講演を聞いてから その気になって 私の理想に近い人 私はあの人を目指すんだってー それからなのよ 頑張り出してー 水澄さんのこと崇拝してるみたい だから お礼にお伺いしなきゃーてー」
「あっ そーなんですか おめでとうござます 私の後輩になるんだー でも、そんなー 理想に近いだなんてー 私 そんな人間じゃぁー無いですよー」
「でも 運動も学校の成績も素晴らしいってー 塾にもお礼に行ったんですけど、あそこの塾長さんも、すごく褒めてましたよ」
「そんなー 私 運が良かっただけですからー」
「そんなこと無いですわよー 全国チャンピオンなんて すごく努力しないとなれないですよー この子も中学に行ったら卓球したいんですって」
改めて見ると、ほっそりしているのだが、背も高くって短いスカートからの手足が長くって・・・雰囲気が智子の小学校の時に似ている。髪の毛は長くてストレートで前髪はおでこのところでスパンと揃えていて、胸まで髪の毛の束を持ってきていて両方の耳を出して残りの毛は後ろに流しているのだ。私がその 羨ましいほどのつやつやした髪の毛に見とれていたのか
「あのー やっぱり 長い髪の毛はじゃまですかねー?」というお母さんは明るい栗色のバツバツのショートヘァーで七三分けにピタッとしているくらいだった。
「あっ きれいな髪の毛なんでー 別に邪魔って訳じゃぁないとー・・・思います。私の場合は・・・前の自分と決別しようと思って 魔が刺したんですねー あのね 正直言いますと あそこのクラブは名門っていうだけあって 予想以上に厳しいです! 脅すんじゃぁ無いですけどー それに、バカ アホ ノロマとか毎日 罵声を浴びせられて、叱られて それまでの自分が否定されているみたいで 私も、恥ずかしくって 悔しくって 何度も練習中でも泣かされてきたんです 自分でバカになんなきゃーやってられないですよー でも パワハラって言うんじゃぁ無くて、その中で頑張れる自分をみつけ
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