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トップシークレット☆桐島編 〜お嬢さま会長に恋した新米秘書〜
彼女に出会えたことの意味 @
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ン車の指定席だった。
「出張でグリーン車なんてもったいないよね。普通車でよかったのに」
絢乃さんはそうおっしゃっていたが、これには僕も同感だった。彼女にとってはこれもテコ入れすべき点だったのだろう。
篠沢商事・神戸支社のビルは
三宮
(
さんのみや
)
の一等地に建てられていた。
このあたりはオフィス街で、他にも保険会社のビルやらメガバンクの神戸支部やらのビルが林立しているエリアだった。それでも少し足を延ばせば旧居留地やポートエリアなどの観光地へ行ける立地で、ビジネスと観光が上手く
融
(
と
)
けこんでいる神戸という街ならではだなぁと思った。
神戸支社長は
川元
(
かわもと
)
隆彦
(
たかひこ
)
さんというまだ三十代半ばの男性で、もちろん会長であらせられる絢乃さんが任命されたのだそうだ。同じ
兵
(
ひょう
)
庫
(
ご
)
県の
淡
(
あわ
)
路
(
じ
)
島のご出身だという川元支社長はとても気さくで人懐っこい方で、視察前に接待として僕たち二人にランチをごちそうして下さった。
そうして視察は早く終わってしまい、まだ外も明るかったので、どこか観光にでも行こうかということになった。神戸支社を訪れる前に、ホテルのチェックインも済ませてあったし。
川元支社長に、「どこかおすすめのスポットはありますか?」と絢乃さんがお訊ねになると、
「ここから近いところですと、ポートターミナルにオシャレな水族館がありますねぇ。そこへ行かれはったらどないでしょう」
と教えて下さったので、僕たちはその水族館へと足を延ばすことにした。
アートな水族館≠ニ銘打たれたこの水族館は、一階に大きなフードコートのあるミュージアムの二階から上にあった。
フロアーごとにコンセプトが違う水槽が展示されており、海の生き物以外にも哺乳類が飼育されていたり、通路をリクガメがのっしのっしとお散歩≠オていたりする。和の雰囲気漂うフロアーや巨大な球体水槽が鎮座するフロアーもあり、SNS映えのためにあるような場所だった。
「わたしもインスタやってたら、間違いなくここの写真いっぱいアップしてるだろうなぁ……」
思いっきりプライベートモードになった絢乃さんのボヤきがすごく微笑ましく思えたので、今度は絶対、仕事抜きで彼女を連れて来ようと僕は決意したのだった。
* * * *
――水族館を思う存分堪能し、一階のフードコートで夕食も済ませた僕たちは夜の七時半ごろホテルに戻った。
各々部屋に入り、僕はシャワーを浴びて持参していた部屋着に着替え――多分、絢乃さんもそうだっただろう――、テーブルの上にノートPCを広げて視察の報告書をまとめていた。
とりあえず一段落したので休憩していると、ドアチャイムが鳴った。
……おかしいな、ル
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