第三百七十九話 アンデスの地でその十四
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「そこまではな」
「出来へんですね」
「多少飯を食ってもな」
「犬は殺さへんですね」
「そうしたい、しかもこっちの世界の南極はな」
どうかと話した。
「起きた世界より遥かに危ないからな」
「犬も多く必要ですね」
「犬は鼻だけやなく耳もええさかいな」
だからだというのだ。
「獣やモンスターにも気付いてくれるさかい」
「そのことが大きいですね」
「しかも戦闘になると一緒に戦ってくれる」
「そやからですね」
「連れて行く犬は一匹もや」
アムンゼンとは違いというのだ。
「殺さんでな」
「やっていかれたいですね」
「そう思ってるわ」
こう言うのだった。
「出来る限りな」
「ほな」
それではとだ、アルゲダスも応えた。
「そうして下さい、僕もです」
「犬は殺さん方がええと思うな」
「そうです」
確かな声での返事だった。
「余分になったからと言って殺すのはです」
「よおないしな」
「甘いと言われても」
それでもというのだった、アルゲダスもエチェニケもそれでも連れて来た犬達を自分達の都合で殺すことに抵抗があるのだ。
「それでもです」
「せんことや」
「そしてほんまに危ないので」
こちらの世界の南極はというのだ。
「犬は一匹でも多く必要です」
「ほんまにな」
「それで行きましょう」
「ほな物資を用意してな」
「参加者も選んで」
「そうしてな」
そのうえでというのだ。
「行って来るわ」
「お願いします」
「そういうことでな、あとアレンカールさんとはな」
「仲間になることですね」
「戦っても勝てへんし」
「僕達は覇権を求めていません」
「求めてるのは平和でな」
それでというのだ。
「豊かさをです」
「求めています」
「そやからな」
だからだというのだ。
「アレンカールさんから仲間に誘われたらな」
「加わることですね」
「そや」
そうすべきだというのだ。
「それでええな」
「そうさせてもらいます」
「そういうことでな」
「留守の間はですね」
「頼むわ」
「それでは」
アルゲダスはここでも確かな顔と声で頷いた。
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