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ドリトル先生の長崎での出会い
第七幕その四

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 皆でディナーを食べた後は暗くなっていてイルミネーションを観に行きました、赤や青、白や黄色や緑やオレンジの光でです。
 色々な絵が描かれています、皆その絵達を観てうっとりしました。
「いいよね」
「午前中の美術館もよかったけれど」
「イルミネーションもいいわ」
「こちらの絵達もね」
「僕もそう思うよ、ハウステンボスはどうだったか」
 先生はイルミネーションの絵達とそれを楽しむ人達を眺めつつお話しました。
「コラムを書くけれど」
「それもお仕事で」
「それでだね」
「今は観て回ってるね」
「そうしているね」
「そうだよ、これはいいコラムが書けるよ」
 先生はこのことも楽しみなのでした。
「本当にね」
「それは何よりよ」
「じゃあ後で書こうね」
「ハウステンボスのことを」
「明日もここにいて」
 そうしてというのです。
「満喫してね」
「長崎に帰るね」
「そうするわね」
「それからだね」
「うん、そうすりよ」
 こう言ってでした。
 皆でイルミネーションを観ますがその中でふと先生はでした。
 一人立って光の絵達を眺める白人の人に気付きました、その人は金髪を奇麗にセットしていて面長で堀のある整った顔立ちです、目は青くすらりとした長身です。
 その人を見てです、先生は思いました。
「ピンカートン中尉みたいだね」
「あの蝶々夫人の登場人物だね」
「アメリカ海軍中尉の」 
 チープサイドの家族がすぐに応えました。
「蝶々さんのご主人だった」
「日本にいた時だけ結婚していてあっさり捨てた」
「お子さんだけが残った」
 ガブガブは悲しそうに言いました。
「あの人だね」
「ずっと気になっていたけれど」
 ホワイティも悲しそうなお顔になっています。
「お子さんどうなったのかな」
「アメリカに行ったんだよね」
 ジップは中尉と蝶々さんのお子さんのことをお話しました。
「蝶々さんが自害してから引き取られて」
「一体どんな人生を送ったのか」
 ポリネシアは深く考えました。
「本当に気になるわ」
「幸せだったらいいけれど」
「どうなったのかな」
 オシツオサレツは気が気でありませんでいsた。
「中尉も奥さんも」
「ちゃんとお子さん育ててくれたかな」
「そして注意も奥さんもどうだったのかしら」
 ダブダブはお二人のことも考えました。
「ちゃんと生きていたかしら」
「絶対に後悔して反省していたと思うけれど」
 それでもとです、チーチーは思いました。
「それが過ぎないといいね」
「反省や航海に押し潰されていたら」
 トートーは心から言いました。
「よくないからね」
「本当にどうなったのかな」 
 老馬も気になって仕方ありません。
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