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トップシークレット☆桐島編 〜お嬢さま会長に恋した新米秘書〜
新しい日々の始まり @
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そうだが。
僕もまだお会いしたことがなかったが、今日の結婚式には出席して下さっているそうだ。どんな方なのか、実際にお会いできるのが楽しみである。――それはさておき、当時のことに話を戻そう。
「――ねえママ、これからのことで、ちょっと相談があるの。桐島さんにも聞いてもらいたいんだけど」
しばらく俯いていらっしゃった絢乃さんが唐突に顔を上げ、決意に満ちた表情で口を開いた。
「なぁに?」
「僕は運転中ですけど、ちゃんと耳だけは傾けているので大丈夫ですよ。おっしゃって下さい」
加奈子さんはお嬢さんに向き直り、僕も後ろを向けば事故を起こしてしまうので耳だけ傾けた。
絢乃さんが語られた決意はこうだった。彼女は高校生と会長兼CEOの二刀流でいこうと思っているので、お母さまには学校へ行かれている間の会長の仕事を代行してほしい、そして僕にはご自身と加奈子さんと二人の秘書として働いてほしい、と。
加奈子さんは、先ほど偉そうにしていた宏司さんも当主である彼女には偉そうに言えないだろうからとそれを快諾。僕もそれをお受けした。二人分の仕事をこなすことになるけれど大丈夫なのか、と絢乃さんは心配されていたが。
「大丈夫です。お任せください。総務でこき使われていたことを思えば、それくらい何でもないですよ」
総務課の島谷課長は人使いは荒いわ、そのくせ
労
(
ねぎら
)
いの言葉もかけてくれないわで、僕は「やってらんねーよ!」と正直思っていた。それを思えば、これくらいどうということはなかった。少なくとも絢乃さんと加奈子さんはお優しいし、遠慮というものをきちんと心得ていらっしゃるので、頑張った分はキチンと労っても頂けるはずだと思ったのだ(そして実際にそうだった)。
ついでに絢乃さんが学校からオフィス、オフィスからご自宅へお帰りになる際の送迎も加奈子さんから依頼されたが、それも僕はあっさりお受けした。むしろ僕の方から申し出たいくらいだったので、願ったり叶ったりだったのだ。
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