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トップシークレット☆桐島編 〜お嬢さま会長に恋した新米秘書〜
秘書としての覚悟 @
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尊敬する気持ちもあるし、信頼関係を築きたいというのも本当なのだが。

「そうだよねぇ、桐島くんは絢乃さんのこと好きなんだもんね♪ でも不倫じゃないでしょ? ……あたしも違うけど」

「そりゃ、不倫ではないですけど。相手、まだ高校生ですよ? 未成年ですよ? やっぱりそういうところって気にしちゃうじゃないですか。『ロリコンだと思われて気味悪がられるんじゃないか』とか」

 僕は()(ごく)まっとうなことを言ったつもりだったのだが、小川先輩はケラケラと笑い出した。……もしかして、こんな考え方しかできない僕はチキン野郎なのだろうか?

「それはあなたの考えすぎなんじゃない? だって、別に元々ロリコン趣味があって絢乃さんのこと好きになったわけじゃないでしょ? 好きになった相手がたまたま高校生だったってだけのハナシでしょ? だったら問題ないよ」

「そうですかねぇ……」

「そうだよ。――まぁ飲みなって、コーヒー。せっかく淹れたんだし」

 先輩は休憩も兼ねて、僕のためにコーヒーを淹れてくれていたのだ(ちなみにインスタントである)。
 僕は「いただきます」と言ってマグカップに口をつけた。……が。

()っつ! 先輩、これ沸騰したお湯で淹れたでしょ!」

「えっ? うん。そうだけど……何か問題ある?」

「コーヒーは、沸騰させたお湯で淹れたら薫りが飛んじゃうんですよ。それはインスタントでもおんなじです。美味しく淹れるには、お湯を少し冷ますのがポイントなんで覚えて下さいね」

 僕は講釈を垂れながら「あ、ヤベっ!」と我に返った。昔っからこうなのだ。自分の好きなもの――主にコーヒーやクルマについて語るとついつい熱くなってしまうという、悪いクセが出てしまうのである。

「……分かった、ありがと。ちゃんと覚えとくわ。っていうかそれ、桐島くんにとって絢乃さんへの愛になるかもね。秘書としての」

「……えっ?」

「絢乃さん、大のコーヒー好きなんだって。よかったねー、引かれずに済みそうで」

「そうなんですか。教えて下さってありがとうございます!」

 小川先輩のアドバイスが、大切な絢乃さんのために何ができるかという僕の悩みに対する答えになりそうだと思うと嬉しかった。


   * * * *


「――む? ケータイ鳴ってる。……あ、俺のだ」

 スーツの胸ポケットからスマホ(ちなみにカバーなどは着けておらず、裸のままだ)を取り出して画面を確認すると、登録していない携帯番号からの着信だった。
 横から覗き込んでいた小川先輩が「あ」と声を上げた。

「桐島くん、電話出なよ。これ多分、奥さまの番号」

「……へっ? ――はい、桐島……ですが」

『ああ、桐島くん? 私、加奈
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