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拝啓、あしながおじさん。 〜令和日本のジュディ・アボットより〜
第2章 高校2年生
疑いから確信へ @
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 ――純也さんとの恋が実った夜。愛美は自分の部屋で、スマホのメッセージアプリでさやかにその嬉しい報告をしていた。


『さやかちゃん、わたし今日、純也さんに告白したの!
 そしたら純也さんからも告白されてね、お付き合いすることになったの〜〜!!!(≧▽≦)』


「……なにコレ。めっちゃノロケてるよ、わたし」

 打ち込んだメッセージを見て、自分で呆れて笑ってしまう。


『っていうか、純也さんはもうわたしと付き合ってるつもりだったって! 
 さやかちゃんの言ってた通りだったよ( ゜Д゜)』


 愛美は続けてこう送信した。二通とも、メッセージにはすぐに既読がついた。

 ――あの後、千藤家への帰り道に、純也さんが自身の想いを愛美に打ち明けてくれた。


   * * * *


『実はね、僕も迷ってたんだ。君に想いを伝えていいものかどうか』

『……えっ? どうしてですか?』

 愛美がその意味を訊ねると、純也さんは苦笑いしながら答えてくれた。

『さっき愛美ちゃんも言った通り、君とは十三歳も年が離れてるし、周りから「ロリコンだ」って思われるのも困るしね。まあ、珠莉の友達だからっていうのもあるけど。――あと、僕としてはもう、君とは付き合ってるつもりでいたし』 

『えぇっ!? いつから!?』

 最後の爆弾発言に、愛美はギョッとした。

『表参道で、連絡先を交換した時から……かな。君は気づいてなかったみたいだけど』

『…………はい。気づかなくてゴメンなさい』

 さやかに言われた通りだった。あれはやっぱり、「付き合ってほしい」という意思表示だったのだ!

『君が謝る必要はないよ。初恋だったんだろ? 気づかないのもムリないから。こんな回りくどい方法を取った僕が悪いんだ。もっとはっきり、自分の気持ちを伝えるべきだったんだよね』

『純也さん……』

『でも、愛美ちゃんの方が(いさぎよ)かったな。自分の気持ちをストレートにぶつけてくれたから』

『そんなこと……。ただ、他に伝え方が分かんなかっただけで』

『いやいや! だからね、僕も腹をくくったんだ。年齢差とか、姪の友達だとかそんなことはもう取っ払って、自分の気持ちに素直になろうって。なまじ恋愛経験が多いと、余計なことばっかり考えちゃうんだよね。だからもう、初めて恋した時の自分に戻ろうって』

 純也さんだってきっと、自分から女性を好きになったことはあるんだろう。それが身を結ばなかったとしても、好きになった時のトキメキはずっと忘れないはず。

『愛美ちゃん、ありがとう。僕の想いを受け止めてくれて。君は、僕がこれまで出会った中で、最高の女の子だよ。君とだったら、純粋に一人の男として恋愛を楽しめる気がす
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