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拝啓、あしながおじさん。 〜令和日本のジュディ・アボットより〜
第2章 高校2年生
疑いから確信へ @
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、愛美の考えすぎだろうか?
「実はこの話、純也さんと両想いになれるまではするのやめとこうって思ってたんです。どうしてもあなたのことに触れなきゃいけなくなるし、告白する前に話しちゃったらわたしの気持ち、あなたにバレちゃうから」
「うん、なるほど。だから話すのが今日になったわけだね? っていうか僕は、君の気持ちにはだいぶ前から気づいてたけど」
「え……。もしかして、珠莉ちゃんから聞いたんですか? それともわたし、思いっきり態度に出てました?」
初めて恋をして一年やそこらでは、恋心を顔に出さないというスキルは簡単には身に着かないんだろうか?
「ふふふ。まぁ、それはノーコメントってことで」
「え〜……? なんかズル〜い!」
純也さんもうまく逃げたものである。これでは答えが「イエス」なのか「ノー」なのか、愛美には判断がつかない。
「えっと、話戻しますけど。――おじさまって、わたしにとっては父親代わりみたいな存在なんですよね。だから、わたしに好きな人ができたことも、あんまり面白くないんじゃないかなって思ってたんです」
「そりゃあ、本当の娘だったらね。たとえば、珠莉に好きな男ができたとしたら、兄は――珠莉の父親は面白くないと思うよ。でも、田中さんはまだ若いし、君の父親代わり≠ナあって父親≠ナはないから」
「はあ……、なるほど。そうですね」
純也さんの話には妙な説得力があって、愛美は納得した。
「――純也さん、色々とありがとう。なんかわたし、話を聞いてもらったらちょっとモヤモヤが晴れた気がします」
「そっか、よかった。僕なんかで愛美ちゃんの役に立てたみたいで」
「僕なんか≠ネんて卑下して言わないで下さい。わたしは純也さんがいてくれて、すごく心強いです。――じゃあ、そろそろ失礼します。おやすみなさい」
純也さんも疲れているだろうし、あまり長居しても申し訳ない。愛美が原稿を持って、ベッドから腰を上げると……。
「あ、待って愛美ちゃん」
「……えっ?」
純也さんに呼び止められた。そして彼は顔を赤真っ赤に染めて、愛美のコットンワンピースの裾をつかんでいる。
「どうしたの? 純也さん」
困惑して、思わず敬語が飛んでしまった愛美に、純也は照れ隠しなのかボソッと問うた。本当に、聞こえるか聞こえないかくらい小さな声で。
「あの。…………キスしていいかな?」
「……は?」
(
大
(
だい
)
の大人が何を言い出すのかと思ったら、そんなこと?)
愛美は面食らった。そんなの、本人に断りを入れる必要もないだろうに。
「その……、相手は未成年だし。一応、ひとこと断りを入れた方がいいかと思って」
彼の弁明を聞いて、愛美はクスクス笑い
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