暁 〜小説投稿サイト〜
トップシークレット☆ 〜お嬢さま会長は新米秘書に初恋をささげる〜
第3部 秘密の格差恋愛
大切な人の守り方 C
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しにこんな(しょう)(わる)なところがあったなんて、自分でも驚いた。

「わたしが貴方を誘惑するわけないじゃないですか! 彼を傷つけた相手を好きになるわけないでしょ? 貴方の頭の中、お花畑ですか?」

 目の前で彼がプルプル震えているのが分かったけれど、まだこれで終わらなかった。

「わたし、貴方なんか大っっっキライです!」

「……んだと? さっきから黙ってれば好き勝手言いやがって! 俺をバカにしやがって! ふざけんなよ!」

「いいんですかー? そんな乱暴な物言いして。――さっきからわたしと貴方とのやり取り、ぜーーんぶライブ配信されてますけど? 貴方の裏アカから」

「…………!? な……っ」

「はいは〜い♪ アンタの裏アカ、あたしが乗っ取っちゃいました☆ 今ねぇ、この様子の一部始終が全国のアンタのファンに垂れ流されてんの。これでアンタ、俳優としても終わったねぇ。はい、ご愁傷さま」

 わたしが目配せすると、建物の陰からスマホを構えた真弥さんと、その後ろに控えていた内田さんが姿を現した。

「小坂さん、貴方はこれまでにどれだけの女性を(もてあそ)んで傷つけてきたんですか。女性だけじゃない。わたしの大切な人まで晒しものにした! 貴方、人の気持ちを何だと思ってるんですか! わたし、貴方のことを絶対に許しませんから!」

「あんた、どうせ逆玉狙って絢乃さんとお近づきになりたかっただけでしょ? もうバレバレ。甘いんだよ、その考えが」

 せせら笑うようにそう言って、真弥さんが腰を抜かしている小坂さんを見下ろした。

「わたしは正式に、貴方を名誉()(そん)で訴えます。顧問弁護士にはもう、訴訟を起こす準備を整えてもらってるので。ちなみに貴方、事務所をクビになってて後ろ盾はなくなったんですよね? というわけで、訴える相手は貴方個人です。覚悟しておいて」

 わたしは次の一言で、彼に完全にトドメを刺した。

「この件で、貴方は完全に社会から抹殺されるでしょうね。ご愁傷さま。女をなめるのもいい加減にして!」


 こうしてイケメン俳優への反撃作戦は幕を下ろしたのだった。
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