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仮面ライダーコウガ〜A NEW AGE HERO〜
EPISODE.02 覚悟
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「はい!」
城ヶ崎と御礼は退室し、屋上へ向かう。
「御礼君は初めて変身してみて、どうだった?」
「やっぱり、テレビのヒーローとは全然違いました。子供の頃は、ヒーローに変身して悪い奴らをやっつけるぞ、なんて思っていました。でも、実際に変身して、眼の前の怪物と戦うってなって、思うように手足が動きませんでした。警察の方って、凶悪犯罪を相手にするときって、いつもこんな場面で、恐怖心を押し殺しているんだって、思い知らされました。」
城ヶ崎の質問に御礼は答える。
「どうする、もしアマダムコアを摘出できて、後方支援でグロンギ暗号の解読だけを任されるとしたら。」
「もしできたとしても、断ると思います。」
「どうして断るんだい?わざわざ怖いこと、辛いことに向かわなくて済むんだぞ?」
「確かに、グロンギは怖いです。それでも、グロンギ暗号の解読のためには、彼らときちんと向き合う必要があります。間近でグロンギ暗号を聞いて、言葉の意味は理解できませんでしたが、口調から強い殺気を感じました。向き合って、言葉をかわし合うことが、理解への第一歩だと俺は信じています。そのためには、彼らと同じように、コアの力で変身して言葉の真意を理解したいと思います。アマダムコアが俺を選んだのは、きっと、そういうことなんだと思います。」
城ヶ崎の意地悪な質問にも御礼は真っ直ぐに城ヶ崎を見つめて答える。
「そうか。ならまずは、白から黄色になれるように頑張れよ。」
城ヶ崎は御礼の肩を叩く。
「黄色…赤じゃないんだ…」
御礼は呟く。
「ん?どうして赤だと思ったんだ?」
御礼の呟きを城ヶ崎は聞き逃さずに質問する。
「あっ、すみません!昔観ていたヒーロー番組で、覚悟を決めたヒーローの色が、白から赤に変わったのを思い出して。」
御礼が答えると、
「もしかして御礼君、クウガ観たことあるの?」
城ヶ崎は話に食いつく。
「城ヶ崎さん、クウガ知っているんですか!?」
「ああ、仮面ライダークウガだろ?娘が好きで、昔一緒になって観ていたんだ。」
「娘さん、おいくつなんですか?」
御礼が質問すると、城ヶ崎の表情は暗くなる。
「生きていたら、今頃は御礼君と変わらないくらいだっただろうな。」
その回答に、御礼は申し訳ない表情を浮かべる。
「その、お答えづらいことを聞いてしまいすみません。」
御礼は謝る。
「実はな、俺の娘は今から14年前、中学生だった頃にグロンギの連続殺人事件の被害者になってしまったんだ。それがきっかけで夫婦仲も悪くなって、離婚して今は独り身ってわけだ。俺が任されたのも、捜査一課の中でグロンギ事件に一番携わっているからでもあるんだ。本来なら、嘗ての事件の被害者遺族である俺は捜査から外されるのがセオリーだけれど、相
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