十話
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いや、量子変換しないと武器持てないのでは……」
「何故量子変換しなくてはならないのだ?外付けして持ってしまえばいいだろう。それが出来なくても最初から持っていればいいだけの話だ。弾が切れるなり、必要なくなったら捨ててしまえばいい」
私の言葉に、全員がはっとした顔を浮かべた。
「たしかに、ラックかなんかつけてそこに遠距離用の武器を積めば拡張領域なしでも行けるわね」
「逆に近距離用の武器でも良いのではありません?」
「まあ、よく考えれば普通の軍人はプライマリーウェポンにセカンダリーウェポン、対戦車装備まで担いで持ってる人も普通にいるよね」
鈴、セシリア、シャルルがそう返す。逆に言えば宇宙世紀には量子変換なんて便利なものは無かったので、皆持てる武器を選んで戦場に赴いた。そこから考えれば外付け装備というのは妥当な選択肢だ。
「その話は後で改めて詰めるとして、一夏。銃撃ってみたくない?」
「えっ撃てるのか?」
「ほら、これ。五五口径アサルトライフル、ヴェントだよ」
そう言ってシャルルはライフルを一夏に渡した。
「普通は打てないけど、所有者が使用許諾すれば登録している人が全員撃てるようになるんだ。よし、今一夏と白式に使用許諾を出したから、試しに撃ってみて」
「お、おう」
シャルルの言葉に、一夏がライフルを不格好に構える。
「どう?それは無煙火薬式の実弾銃だから反動が来るけど、ISが自動的に反動を制御してくれるから安心して。センサーリンクは出来てる?」
「それが、見当たらないんだ。どこを探しても」
その言葉に、私も思わず驚いた。センサー類は全てのISに取り付けられているはずだ。
「うーん、普通なら格闘機でも入っているはずだけど……」
「欠陥機らしいからな、これ」
「まあでも、撃ってみるだけ損はないと思うからやってみなよ」
「そうだな、でも的があった方がいいのではないかね?」
シャルルと一夏の会話に割って入った。こういう時、何かしら成果があると人は良く学ぶ。
私が高周波ブレードを展開しそのまま軽く離れたところまで飛行、地面に突き刺す。
「これの鍔を狙ってみると良い。まずは構え方からだな」
「うん、そうだね。一夏、もっと脇を閉めて、左手はこの位置ね」
「銃を骨で支える様意識すると良い」
「わかった、ちょっと撃ってみる」
シャルルと私が言うと、一夏が一発発射する。銃弾は高周波ブレードの刃にあたった。
「……なんていうか、すごいなこれ。それに速い」
「銃弾は面積が小さい分少しの力で速く鋭く飛ぶからね」
「速度にして、凡そ秒速六百から千
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