十話
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ージがいく」
「パイロットもそれなりに整備の知識は必要?」
「あるに越した事は無い。メカニックと共同でISの新規武装などの発案にも役立つだろう」
そうして、一人ずつ質問に答えていく。
整備は専門ではないがここに来るまでに一通り覚えて来たので、間違える事は無いだろう。
そう考えながら、引き続き指導と整備を行った。
「それじゃあ改めてよろしく、一夏、シャア」
「おう、よろしくな」
「こちらこそよろしく頼む」
授業と夕食が終わり、夜。自室で我々は語り合っていた。
「いやぁ、それにしてもシャワー先に済まさせてくれてなんか悪いな」
「ううん、僕が一番最後でいいよ」
「そっか、それなら俺、シャア、シャルルの順番で入るか」
そう言って、シャルルと一夏は緑茶を飲んだ。
「……紅茶とは全然違う味わいだね。独特の苦さが風味を引き立てている」
「なんだ、緑茶は初めてかシャルルは」
「私もお気に入りだ。やはり日本の食は面白い、ラーメンなんかもおすすめだ」
「おすすめって、シャアはまだ啜る事が出来ねえのに」
私の言葉に一夏がそう返した。実際彼の言う通りなのだがどうにもな。
「啜る、という行為に抵抗感があるのだよ。欧米人にはね」
「あ、それ僕もわかるかも」
実際、何かを啜る事に抵抗感のある留学生は少なくない。何なら隣で啜られること自体がだめな子もいるくらいだ。それくらい、日本の啜るという行為は特異なのである。
「海外じゃ、パスタも巻いて食べるよな。……いや日本でも巻くが」
「さすがにスパゲッティは啜らないのか」
「そこは正直ほっとしているよ」
一夏の言葉に私とシャルルが返す、文化の違いとはこうもままならない物なのか。ニュータイプがどうと言っていた時期もあったが、こんな小さな文化の違いで時にはいざこざとなったりもする。もっと小さな目線でも物を見るべきだったと今更ながらに後悔した。
結局私は器ではなかったのだ。
「せっかくだしさ、今度皆で抹茶でも飲み行こうぜ」
「マッチャ?あの畳の上で飲む奴?」
一夏が言うとシャルルが聞き返す。私も抹茶は本で読んだことはあるが実際に飲んだ事は無い。
「いまならそんな畏まらなくても飲めるんじゃないかな。今週末とかどうよ」
「僕行ってみたいかも!シャアは?」
「……そうだな、私も連れて行ってくれるか?」
「勿論!」
シャルルと私の言葉に一夏が元気よく返した。……そうだ、今の私は学生だ。そこまで気負わなくていいだろう。未来は彼らと共に作ればいい。
……決し
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