九話
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夏とシャア」
その様な事を話しながら、グラウンドを目指すとすでに列ができていた。まずいな、これは。
「遅い!」
そう言われたのでスッと列に入り込む。一夏は何やら考えている。その一瞬が命取りになるというのに。
出席簿を叩く音。今回は一回限りだった。
すごすごと、列に参加する一夏とシャルル。私は思わず軽口をたたく。
「綺麗な女性に二度も叩かれるとはな。これが人で言うご褒美というものなのか、一夏君」
「片方は実の姉だし、俺にそんな趣味はねぇよ」
「では、シャアさんはどうですの?」
突然、会話に混ざり込む者が一人。セシリアだ。
「まったく、品のない会話をして……そんなに叩かれたいのなら、わたくしが叩いて上げましょうか?」
「結構だ。私にもそういう趣味はない」
後ろでは、一夏と鈴が何やら言い合っている。我々は直ぐに列と合わせる様に、前を向いた。その後起こる事が想像できるのである。
「まったく、また馬鹿が目の前に二人も現れるとはな」
出席簿の音が二回。本日二度目だ。
音が青空に響き渡る。そんな日の出来事であった。
「それでは、本日から格闘及び実弾射撃を伴うIS実践訓練を行う」
「はい!」
クラス二つ分だからか、今日の返事はやけに大きく感じる。
ふと後ろを見ると、鈴が一夏の事を蹴っていた。それだから相手にされないのだ。
「今日は戦闘を実演して貰おう。なにせ活力に溢れた者がいるのでな。鳳!オルコット!」
「わたくしもですか……」
「専用機持ちは直ぐに準備できるからな。良いから早く前に出ろ」
そう言って、ぶつくさ文句を言いながら前に出るセシリアと鈴。
「どうやら良い特訓をしてもらってるようじゃないか。……あいつらに良い所見せたいだろう?」
織斑先生に何やら耳打ちを貰うと、途端にやる気になるセシリアと鈴。どうやら、気難しい彼女等を操縦する秘訣を織斑先生は持っているらしい。
さて、相手は誰かと探していると、上から飛来するものが。
ISだ。あれは量産期か?そんな事を考えていると、飛来先がここだと理解する。
「ああああっ!ど、どいてくださいぃっ!」
まずい、避けられない。
飛来したそれに突き飛ばされ数メートルゴロゴロと転がる。次に抱いた感触は、柔い物であった。
「あ、あのぉ……アズナブル君、ひゃうん!」
私の左手には、まるでプリンの様な柔らかさを持つ、大きな胸が。
「あ、アズナブル君!その、こんな場所で、いや場所じゃなくて、そもそも私たちは教師と生徒の関係なのであって……」
「す、
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