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無限の成層圏 虹になった男
九話
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う……」

 実は欧州では、余り裸を見せ合わない文化がある。それに比べ、日本では公衆浴場などで気軽に全裸になる。
 とは言え、それを考慮してもシャルルの行動は怪しい……怪しいが、明らかに素人の動きだ。
 まあいい、今はどう考えたって無駄だ。さっさと着替えてしまおう。
 そう言う考え一瞬で全裸になり、ISスーツを身にまとい始めた時に、一夏から声が。

 「シャルル?」
 
 「な、何かな!?」

 私もシャルルの方を見ると、シャルルはもう着替え終わっていた。

 「着替えんの速いな。何かコツでもあるのか?」

 「い、いや別に……というより、一夏は早く着替えないの!?シャアに至っては全裸だし!」

 「お、おう……すぐ着替える」

 その対応は、最早生娘のそれだ。結構なシャイなのか、それとも。
 取り敢えず、ISスーツに足を通す。

 「これ着る時に裸なのが着辛いんだよなあ。シャアなんかデカい物(・・・・)ぶら下げてるし、大変だよな」

 「ああ、これがひっかかって中々着辛くてな」

 その会話に顔を真っ赤にするシャルル。……本当に未通女(おぼこ)みたいな反応をする。

 「よし、私も着替え終わった。待っていてくれて有難う。では行こうか」

 「そうだな」

 「うん」

 そうやってグラウンドに向かう途中、少しシャルルに揺さ振りをかけてみる事にした。

 「シャルル君。君の着ているISスーツは、私達のとは違うな」

 「あっ、たしかにそうかも」

 「あ、うん。デュノア社製のオリジナルだよ。ベースはファランクスだけど、ほとんどオーダー品」

 「デュノア社か、確か聞いた事があるな。ううむ……」

 「僕の家だよ。父がね、社長をしているんだ。一応フランスで大きなISメーカーなんだ」

 「という事は、シャルル君はデュノア家の社長子息か」

 「確かに、言われてみれば高貴な振る舞いだもんな」

 「そうかも、ね……」

 シャルルが目を伏せた。これは思ったより闇が深そうだ。とは言え、私もそんな事を気にしていられる立場ではない。

 「それより、一夏の方が凄いよ。あの織斑千冬さんの弟だなんて」

 「はは、こやつめ!」

 「うん?」

 「……いや、何でもない」

 一体何の会話だったのだろうか。私にもわからない。

 「まあ、操縦に関してはシャアがピカ一だしな」

 「そんなに凄いの、シャアって」

 「まあ、自分で言うのも何だがそこそこのもの、とだけ言っておこう」

 「勘弁してくれよ。シャアがそこそこだったら俺たちはどうなるんだ」

 「君も時期に成るだろう。そういう事だ」

 「あはは、なんか面白いね。一
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