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無限の成層圏 虹になった男
七話
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えていった。










 「よしよし、よく戻って来たねぇゴーレムちゃん」

 無機質な蛍光灯が、ISと一人の女性を照らす。

 「戦闘データは……ばっちり。じゃあすぐに解析に回さなきゃ」

 大きなガレージの様な場所で、女性が言った。やけに手慣れた様子で、ISを解体していく。

 「いっくんもやるもんだねぇ。ヒヤリとする場面が結構あったよ」

 そういう彼女の顔は満面笑みで、まるでおもちゃ箱を前にした子供の様だ。

 「でもやっぱり、()には遠く及ばない。全世界の誰にも、もしかしたらちーちゃんにも?」

 恍惚とした笑みを浮かべながら彼女は幾つかの機械を手に取る。それは観測装置のようなものだった。

 「うぇへへへ。どうしよっかなぁ。機体のデータは抽出したし、やっぱりちゃんと再現(・・)して送りたいしね」
 
 心底嬉しそうに観測装置をなでる女性。それはまるで愛する子を抱く母親の様であった。

 「いつか、きっと、人類は革新を迎える。その時____」

 そうして振り向くと、そこには。

 「____君を、王にして見せるよ。シャア・アズナブル」

 大きな円状の、赤い脱出ポッドが鎮座していた。

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