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無限の成層圏 虹になった男
七話
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それを確かめた。
 決して分が悪い賭けではなかったと思う。

 「では何故無人機であるとわかった?」

 「動きで大体把握できました」

 「それだけでか?」
 
 「はい、何よりも一夏君の観察眼にかけました。彼はいい目を持っている」

 これも事実だ。一夏は良い観察眼を持っている、鍛えたら化けるだろう。

 「では次の質問だ。これ(・・)に搭載されていたAIはプロテクトが厳重でな。家の精鋭が匙を投げた」

 織斑先生が私の目をのぞき込みながら言う。

 「率直に聞こう。アムロとは誰だ?いやなんだ?」

 織斑先生の言葉に一瞬固まった。アムロ、か。
 私にとって宿敵であり、戦友であり、愛する人を奪った敵でもある。
 そしてその全てを語る事は出来ない。ここは宇宙世紀ではないのだから。
 であるならば、私の言葉は限られる。

 「……私の、嘗ての友です」

 「男か?」

 「そうです」

 「それをあの所属不明機に重ねたのか」

 「はい。不思議な事に」

 目と目が合う、やはり無理があったか。とは言え、これ以上私の口から語れる事は無い。
 暫くそうしていると、不意に山田先生が声を上げた。

 「ISコア、該当結果在りませんでした。未登録のコアです」

 織斑先生が其方を向く。登録されてないISコア……やはり下手人は彼女か。

 「それなら私に心当たりがある。……いいかアズナブル。お前の立場は今危うい」

 織斑先生が続ける。

 「数少ない男性IS起動者でありながら、優れた操縦、挙句先の所属不明機との一戦。これで実戦経験が無いはおかしいだろう」

 「ですが、実際に無いもので」

 「無理筋だな」

 「ですね」

 織斑先生が溜息を吐く。実際、この茶番に付き合ってくれているだけ良い人なのだろう。

 「……少なくともこの学園にいるうちには此方側で対処可能だ。だが卒業した時、お前の身柄がどうなるのかは想像できない」

 「そうでしょう」

 「いいか、学生でいる間に何か伝手を作れ。進路指導という形で、我々もサポートする」

 ……成程、この人もしっかりと先生をやっているという事か。
 思えば宇宙世紀には、余りまともな大人というのは少なかった。
 私自身、カミーユにうまいことやれなかったことを後悔している。
 
 「ありがとうございます」

 「構わん、今後とも我々先生を頼る様に。あと今回の事は他言無用だ。わかったな」

 「はい。では失礼しました」

 そう言って、私は地下室から出た。
 ああ言う、ちゃんとした大人がいればカミーユもあんなことにならなかったのではないか。
 私がちゃんと大人をしていれば、結末は違っ
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